東映アニメーションは5月23日、フランスのアニメーションスタジオと共同製作する新作アニメーション「Le College Noir(原題)」を発表しました。欧州市場のさらなる開拓が目的としています。
現在の商号になる前も含めると、日本のアニメ制作会社としては最も歴史が古い東映アニメーション。近年でも「ONE PIECE FILM RED」「THE FIRST SLAM DUNK」などの劇場アニメをはじめ、良質なアニメを数多く生み出しています。
共同製作のパートナーは、フランスのアニメーションスタジオ「Studio La Cachette」と日本のアニメも多く手掛ける配信大手の「ADN」。Studio La Cachetteは、カートゥーンネットワークで放送され、エミー賞を獲得した「PRIMAL」の他、5月からディズニープラスで配信されている「スター・ウォーズ:ビジョンズ シーズン2」の一篇も手掛けています。
「Le College Noir(原題)」は、フランスのバンド・デシネ作品が原作。深い森が続くフランス中央の山間部を舞台に、5人の少年少女が行方不明となった友人の謎に挑む冒険物語。原作者のユリス・マラサーニュ自身が脚本と監督を務め、ADNが2023年秋からの配信を予定しています。
2019年には欧州のアニメーション製作会社と共同で展開する初の取り組みとして、「ミラキュラス レディバグ&シャノワール」の国内展開を担当した東映アニメーション。今回の取り組みは、欧州市場の開拓が主目的で、「Le College Noir(原題)」共同製作に際し、一部の権利を除き、映像販売と商品化の権利を取得。欧州から世界へ向けたコンテンツ展開を推し進めるとしています。
(c)2023 Studio La Cachette-ADN-Toei Animation Co., Ltd.
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 日本過酷すぎぃ! フランスのクリエイターが語る高待遇な海外アニメ業界
日仏で活躍するクリエイター、吉田クリストフさんに聞いてみました。 - フランスのコミック史上最高のスタートを切った「ワンパンマン」、何が鍵だったのか
ジュンク堂パリ支店長や版元となっているクロカワの担当編集に聞いてみました。 - フランスで4万円支給の文化パスを18歳に無料配布→日本の漫画が急速に売上伸ばす 書店や版元に実際のところを聞いてみた
早速「漫画パス」と呼ぶ人も。 - 瀬下寛之総監督×声優・島崎信長に聞くアニメ「Levius」 ポリゴン最新作で口をそろえる「過保護」というキーワード
セルルックCGの最前線を行くポリゴン。その先には、「限りなくカリカチュアされているのにもかかわらず十分な肉感がある」世界が見えているようです。 - 浦沢直樹、「バンド・デシネ」の著名ベルギー人作家と対談 デビュー当時の原稿料もぼそり
手塚作品をマネした子ども時代から、カラーページに苦労したデビュー後の話まで。