35歳の大往生 多くのファンに愛された競走馬「ナイスネイチャ」の訃報、そよ風と共に旅立つ（1/2 ページ）

ありがとう、ナイスネイチャ。

[春山優花里，ねとらぼ]

　2023年5月30日、浦河渡辺牧場で余生を送っていた競走馬「ナイスネイチャ」の訃報が届きました。12時40分ごろにそよ風と共に旅立ったそうです。

ナイスネイチャ号の訃報を伝えるお知らせ（画像は引退馬協会のお知らせより）

　ナイスネイチャは、1990年に中央競馬でデビューした競走馬で、通算41戦7勝（重賞4勝）の成績を残しました。現役時代は投票で選ばれた競走馬が出走する「有馬記念（GI）」に3年連続出場するほど、競馬ファンから高い人気を誇りました。

　1996年に引退してからは種牡馬としての生活を経て、最近は引退馬協会の支援を受けて、故郷である浦河渡辺牧場で余生を送っていました。しかし、2023年5月に入ったころから食欲の減衰や体重の減少といった体調悪化が伝えられていました。

　引退馬協会の発表によると、5月30日11時30分ごろ、ナイスネイチャは放牧地に横たわると、そのまま立てなくなったそうで、「本日は朝から心拍数も上がり腸の動きも鈍化し、体力的にはもはや限界だったため、獣医師と相談の上、鎮静剤と麻酔剤を投与」と苦しまないよう配慮した上で旅立ちを見守ったことが伝えられています。

　最後を看取った浦河渡辺牧場の公式Twitterでは「放牧地の青草の上で横たわり青空とそよ風の中、鎮静剤と麻酔薬を使った上で安らかに息を引き取りました」と最期の様子を伝えています。