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「チャリで来た」にしか見えない落語のチラシがTwitter民に刺さる 落語家が発案、その狙いは?(1/2 ページ)

落語協会に取材しました。

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 落語の寄席のチラシが、「どっかで見た構図」とTwitterで注目を集めています。これは確かに見覚えがありすぎる……。

 話題になっているのは、「令和5年 秋 真打昇進襲名披露興行」のチラシ。Twitterユーザーのビーバー天国(@111_rg)さんが投稿しました。チラシの表紙には、真打に昇進する柳家平和さん、林家まめ平さん、柳家福多楼さん、林家希林さんの写真が掲載されています。

落語 チャリで来た
話題のチラシ(画像は落語協会Webサイトより)

 この4人の写真、ネット上で有名な「チャリで来た」と同じ構図なのです。なお既視感は表紙だけにとどまらず、チラシの裏面は「Reaction Guys」として知られるネットミームをほうふつとさせます。

 Twitterでは「寄席て来た」「チャリで来ちゃう系真打」「何で来たんだろうな」とツッコミが集まっています。さらに、「表と裏それぞれのオマージュにお気付きいただき嬉しいです」「ちなみに『真打ち出来た』が正解です」など、本人たちからも反応がありました。

 落語協会に取材を行ったところ、このチラシを発案したのは柳家平和さんとのこと。平和さんは「パロディーでなくリスペクト」として、敬愛するバンド・氣志團に、リスペクトを盛り込んだ作品が多数あることからヒントを得たと明かしました。「落語を知らない人達の目に触れて、これをきっかけに興味を持ってもらえたら」というねらいもあったそうです。

 チラシがTwitterで反響を呼んでいることについて、真打に昇進する4人にコメントをいただきました。

林家まめ平さん

 スゴイですね。これで若い人にも興味を持って頂ければ!騙されたと思って一度是非。

柳家平和さん

 まさかここまでとは思ってなかったので(笑)、予想以上の反響にビックリしてます!ツイートしてくださった方に足を向けて寝られないですよ……どちらにお住まいなんでしょうか? これで我々の顔と名前を知ってもらって、披露目の興行に足を運んでくださる方が少しでも増えたら嬉しいですね。まずは国際平和デーでもある大初日、9月21日は上野鈴本演芸場でお待ちしております。

柳家福多楼さん

 チラシの構図を話し合うなかで、昇進の披露目としての格式と遊びの狭間のせめぎ合いに挑戦しました。多くの方に遊びの部分を気づいていただき嬉しいです。寄席も是非足を運んでいただけたら嬉しいです。

林家希林さん

 最初は真似は微妙だと思っていたのですが先輩の発案なんで「良いですね」と言いました(笑)今となっては話題になり、すごく嬉しいです! これを機に今まで落語に興味ない方々が僕たちの寄席の披露目に来て頂けましたら幸いです!

 「令和5年 秋 真打昇進襲名披露興行」は9月下旬から都内演芸場などで行われます。前売チケット販売は7月21日から。落語協会は「是非、寄席に足をお運びください」とコメントしています。

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