家電量販大手のビックカメラは、7月末から新たなテーマ曲を用いたテレビCMを放送しています。従来の曲から歌詞とメロディーが大幅に変わり、驚きの声も聞かれています。ビックカメラにテーマ曲を変更した理由を聞きました。
ビックカメラのCMといえば、「たんたんたぬきの〜」の替え歌で知られる讃美歌「まもなくかなたの」のメロディーを用いたテーマ曲が特徴でした。曲には店舗ごとにご当地歌詞が付けられていましたが、とりわけ有名なのが、関東地区のCMで流れる池袋本店(東京都豊島区)のバージョン。歌詞に登場する「東が西武で西、東武」は、池袋にある百貨店の位置関係を端的に示すものとして知られました。いずれの店舗のバージョンも、最後は「ビ〜ックビックビックビックカメラ」のフレーズで締められます。
しかし、7月末から関東地区で放送されている新たなCMソングは、歌詞もメロディーも全く違うものになっています。新曲はまず「ふくふく ふくろう いけぶくろ」と、池袋の待ち合わせスポット「いけふくろう」を連想させるフレーズから始まります。その後は山手線や有楽町線など池袋駅を通る8路線を早口で読み上げていき、「さあ行こう」と呼びかけ。最後の「ビ〜ックビックビックビックカメラ」は以前と変わりません。
テーマソングの変更を受け、X(Twitter)上では「テレビ垂れ流してて、ん?って思ったらやっぱ曲が新しくなってた」「CM曲変わっちゃったの!?」と驚く声の一方で、「なんで変えたし!!」「集中しないと歌えない」などと困惑の声も広がりました。また、ビックカメラと競合するヨドバシカメラによる西武百貨店池袋本店への出店構想などを引き合いに出し、「まさかだけど池袋西武関連の影響を受けたんじゃ…」「昨今の事情からこのフレーズを使いたくなかったのかなぁ…」と勘繰る人もいました。
変更の理由は
ねとらぼ編集部が8月4日、都内のビックカメラの店舗を訪れると、店内BGMとして新しいテーマ曲が流れていました。一体なぜ、テーマ曲を変更したのでしょうか。ビックカメラの広報担当者は8月4日の取材に、変更理由をこう説明します。
「創業間もない頃から多くの方に親しまれてきたテーマソングを今年の7月末より新しく致しました。池袋の街は、この数十年で日本国内のみならず、世界中からショッピングやグルメ、芸術やカルチャーを楽しむ為に人が集まる場所へと大きく発展しました。その原動力である池袋駅は、JR、東武鉄道、西武鉄道、東京メトロの8路線が交わる巨大ターミナルに進化し、日々のくらし、観光、ビジネスを支えています。ビックカメラは、この池袋の地に根差し、街とともに成長してまいりました。こうした時代の変化に伴い、テーマソングもリニューアルすることに致しました」
歌詞に込めた思いについては、次のように説明しました。
「古くから池袋で親しまれてきた『いけふくろう』。縁起が良く、訪れる人に福をもたらし、楽しんで幸せな気持ちになっていただたきたい。また、池袋の成長の源である8路線が乗り入れていることを知っていただき、多くの方に足を運んでいただきたい。そのような想いを歌詞に致しました。テーマソングの中には池袋に乗り入れている8路線を早口で歌う部分がありますが、是非お子様に楽しく挑戦して頂きたいです。池袋がこれからも多くの方に愛され、魅力的な街になっていくことを願っております」
「東が西武で西、東武」からガラッと印象が変わった新曲。これから、人々の耳になじんでいくのでしょうか。
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