傷だらけのボス猫があらわれ保護→後追いするほど懐き10カ月後…… 旅立った猫との思い出に「涙があふれました」
突然現れ、風のように去っていったボス猫「茶トラん」の軌跡。
突然、助けを求めるようにやってきた傷だらけのボス猫。10カ月後、天国へと旅立つまでの思い出の記録がInstagramに投稿され、記事執筆時点で83万再生を突破。6万件以上のいいねを集めています。投稿者は保護活動を行っている凛Rin(@littlerin.maron)さんです。
2022年10月、顔に傷だらけの状態で凛Rinさんの自宅庭にやってきたのは、その地域のボス猫「茶トラん」。顔にしかない傷が、ボス猫としての強さを物語っていました。凛Rinさんは助けを求める茶トラんをすぐに保護し、動物病院へ。治療と去勢手術を実施し、療養期間中は茶トラん専用の6畳のプレハブで過ごしてもらったそうです。
しかし根っからの外猫であった茶トラんは、自由を求めてプレハブ内で大暴れしていたのだとか。凛Rinさんは茶トラんのストレスも考え、目の治療が落ち着いた1週間後にリターン※することを決心します。
※TNR……Trap・Neuter・Return(トラップ・ニューター・リターン)を略した言葉。捕獲器などで野良猫を捕獲(Trap)し、避妊・去勢手術(Neuter)を行い、元の場所に戻す(Return)こと
そのまま地域猫に戻ると思われた茶トラんでしたが、凛Rinさんを気に入ったようで、その後も自宅に帰ってきてくれるように。去勢後しばらくはボス猫として地域のパトロールやケンカを続けていたそうですが、あるときからほぼ外に出ることなく、一緒に敷地内で過ごしてくれるようになったのだそうです。
保護を求めてきたときのするどい目つきから、凛Rinさんのひざに座って甘える表情を見せるまでに変化していった茶トラん。ここは安心できる場所だ、と分かってくれたのでしょう。
その後、2022年11月には茶トラんの大切な存在「シロクロ姐さん」を導くように連れてきて、敷地内で一緒に過ごすように。凛Rinさんは、「(他の猫と)ケンカしなくても(シロクロ姐さんを)守れる場所に連れて来たんだね」と動画内でつづっています。
お家に帰ってきてからは、凛Rinさんといつも一緒だったという茶トラん。動画では、後を追いかけたり、草取りしているそばで見守ったり、手紙を書いてるときも上に乗っかってきたりと、ずっと離れずにそばにいる姿を見ることができ、凛Rinさんへの信頼と愛情が強く伝わってきます。仕事が終わるのも待っていてくれたのだそうです。
その後、2度の肺炎治療も乗り越えて、これからも凛Rinさんと茶トラん、シロクロ姐さんの幸せな暮らしが続くかと思われましたが……。2023年7月18日の深夜。茶トラんは突然、天国へと旅立ってしまいました。その1時間前にはいつものようにシロクロ姐さんと遊び、ごはんを食べていたという茶トラんでしたが、凛Rinさんが保護犬の「ハル」くんのお散歩から戻ってくると、部屋で倒れているのを発見。
心臓マッサージをしつつ動物病院へと急ぎ、懸命に蘇生してもらいましたが、そのままこの世から去ってしまったのです。獣医師によると、直接の死因は気胸だったとのこと。「事前に予測することは不可能に近かったのではないか」とのことで、残念ながら避けることは難しかった別れでした。
凛Rinさんのもとにある日突然現れ、そして風のように突然去っていった茶トラん。凛Rinさんを悲しませないように、後悔させないようにと気づかった最期だったのかもしれません。
茶トラんとの濃厚な10カ月の日々を、凛Rinさんは「私の元に来てくれてありがとう。私の元から離れないでいてくれてありがとう。茶トラんと過ごせた10ヶ月間。私は最高に幸せだった」と振り返っています。
茶トラんの四十九日に投稿された動画には「いっぱいいっぱい愛情もらって良かったね」「穏やかな場所で愛情を山盛り感じながら安心して最後を迎えられたのは茶トラんがそれまで頑張ってきたからに違いないですね」「茶トランちゃんとの素晴らしい日々、ずっと主様の心の中に焼き付いていますね」「猫ちゃんは自分の死期を悟り、長くない自分の代わりにシロクロ姐さんをよろしくお願いとママさんに託して、安心していることでしょうね…カッコいい生き様でしたね」と多くの感動の声が寄せられています。
茶トラんやシロクロ姐さんの他にも、全部で28匹もの保護猫・犬たちを保護している凛RinさんのInstagramアカウント(@littlerin.maron)には、懸命に生きようとしている猫と犬たちの姿が投稿されています。凛Rinさんは、保護猫・犬たちの治療費や保護活動のための支援をAmazonほしい物リストなどで募集しています。
画像提供:凛Rin (FIVキャリア)(@littlerin.maron)さん
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