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ラグビーボールはどうして「あの形」をしているの? → その秘密は“かつての材料”にあった 意外な理由が興味深い(1/2 ページ)

レモンっぽいあの形。

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 今年(2023年)ワールドカップが開かれ、ますます盛り上がりをみせるラグビー。あの特徴的なボールもすっかりおなじみですが、そもそもなぜラグビーボールは楕円形なのでしょうか。

ラグビーボールとそれを蹴る人の画像

 ラグビーボールは、かつてブタの膀胱で作られていました。ブタの膀胱は、空気を入れて膨らませると楕円に近い形になります。真ん丸でないこのフォルムは、ボールの動きに不規則さをもたらしました。これが面白く、片手で抱えて走るのにも便利であることから、時代を経て素材が変わっても形は維持されたのだそうです。

 ちなみに、「ラグビー」の名前の由来は、イギリスの「ラグビー校」であるといわれます。1823年、ここの生徒だったウィリアム・ウェブ・エリスが、フットボールの試合中に規則を無視し、ボールを持ってダッシュ。これはこれで面白いとルールが整備され、こんにちのラグビーの誕生につながったそうです。なお、この逸話にちなんで、ラグビーワールドカップの優勝トロフィーは「ウェブ・エリス・カップ」とよばれています。

 ウィリアム・ウェブ・エリスの画像
大人になったウィリアム・ウェブ・エリス。職業は牧師

 あの独特の形には、ラグビーの歴史と競技性が詰まっていたのですね。

参考文献

中村敏雄編『ラグビーボールはなぜ楕円形なの? 「先生なぜですか」フットボール型球技編』(大修館書店 1992年7月)

熊谷市ウェブサイト「ラグビーボールってなんで楕円なの?」

文:近藤仁美(こんどう・ひとみ)

クイズ作家。国際クイズ連盟日本支部長。日本テレビ系「高校生クイズ」「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」など、各種媒体に問題を提供する。クイズの世界大会「World Quizzing Championships」では、日本人初・唯一の問題作成者を務める。

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