不動産大手の東京建物が、同社が再開発事業に参画するJR東京駅前のビル工事現場で起きた作業員の死亡事故を受け、同ビルの募集活動を停止していることが分かりました。
同社はJR東京駅前に51階建てのビルを建設する「東京駅前八重洲一丁目東B地区第一種市街地再開発事業」の再開発組合の一員として参画。同事業に関するページも公開していました。
ビル工事をめぐっては、9月19日午前、クレーンでつるしていた鉄骨が落下し、鉄骨の上で作業していた作業員2人が死亡する事故が発生しました。事故を受け、建設工事を行う企業体の代表を務める大林組は「工事に従事される方の安全を守れなかったことは悔恨の極み」とし、事故原因の究明に全力を挙げて取り組むとコメントしていました。
今回の事故について、東京建物の広報担当者は20日、ねとらぼ編集部の取材に対し「お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、ご遺族の皆様に心よりお悔やみを申し上げます。また、被災されました方々にお見舞いを申し上げますとともに、一刻も早いご回復をお祈りしております」とコメント。
また、「再開発組合ならびに弊社といたしましては、このような事故が発生したことを厳粛に受け止めており、再発防止に向け、より安全対策に努めるよう施工者に対して要請するとともに、引き続き必要な協力を行ってまいる所存です」と伝えました。
担当者は「今回の事態を重く受け止めている」とし、事故の重大性を鑑みて、事故原因、現場の安全管理体制、再発防止策等が確認できるまで、同ビルの募集を停止していると説明。同社による再開発事業のページも、19日13時ごろから一時的に公開を停止しているとしました。現在は同ページを開くと、再開発事業の募集を停止している旨の文書が表示されます。
【9月21日12時10分追記】 ※当初東京建物から「営業活動をストップしている」との説明がありましたが、その後「再開発事業の募集活動停止」であるとの訂正がありましたので、記事内容を修正しました。
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