“絶対に帯コメントを書かない”小説家が初めての帯コメントを書いたワケとは…… 心温まるエピソードに「アツい展開」「不覚にも泣いた」(1/3 ページ)
真剣な若者への面倒見が良いことで知られる小説家、屋久ユウキさんのエピソード。
第19回MF文庫Jライトノベル新人賞より文庫化が決まった『この恋、おくちにあいますか?』(著・優汰)に、『弱キャラ友崎くん』で知られる作家・屋久ユウキ(@Yaku_yuki)さんが帯の推薦コメントを寄稿。実現に至った経緯が「いい話」「エモい」と話題です。
話題になっているのは、屋久さんが「デビューから7年間すべての帯コメントの依頼を断ってきた作家が、初めてのコメントを書いた理由」と添えたX(旧Twitter)のポスト。屋久さんは帯コメントを請けない主義で、デビューから7年間断り続けてきました。しかし、今回は特別に引き受けることにしたそうで、その理由をまとめています。
きっかけは、2020年に優汰さんからTwitter(当時)に届いた1通のダイレクトメッセージ。普通ならば不審に思いそうなものですが、真剣に作家を目指しアドバイスを求める姿勢に感心してか、屋久さんは真摯(しんし)に応えます。
それから1年後、「1年前、質問答えてくださってありがとうございました!」と、優汰さんから再びメッセージが! あの相談を励みに、ある新人賞に応募した作品が、最終選考まで残ったというのです。残念ながら落選濃厚ではあったものの、屋久さんは「めちゃくちゃすごいじゃん!」と喜んで励まします。
その後も挑戦し続けた優汰さんは2023年夏、ついに第19回MF文庫Jライトノベル新人賞で佳作を受賞。「屋久先生の言葉は本当に執筆のモチベーションでしたし、とにかく、『作家になれた!』と屋久先生にもう一度ご報告できる日を夢見ていました」と、感謝のメッセージを送りました。
かつて助言した新人がデビューするとあって、屋久さんは推薦コメントの依頼を快諾。『この恋、おくちにあいますか?』の帯に、「ワシが育てた。――とは安易に言えないくらいに、自分自身を貫く物語。」と、これまでの経緯を踏まえたコメントを寄せています。
このエピソードをつづったポストは、Xで「なんやこのアツい展開」「不覚にも泣いてしまった」と話題に。優汰さんも「屋久先生と『弱キャラ友崎くん』がなければ、『この恋、おくちにあいますか?』はなかった」と、あらためて謝意を述べています。
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事実が小説よりも奇すぎ。