セブンイレブン限定で、エースコックのカップ麺「ポテトフライ フライドチキン味焼そば」(定価246円)が発売中です。ポテトフライといえば、駄菓子界を代表する人気のお菓子。ポテトのフライなのにフライドチキンの味がして、おまけにそれが焼きそばになったという、何がどうなってるのか分からない組み合わせですが、試しに食べてみました。
ポテトフライは、愛知県豊橋市に本社を構える東豊製菓株式会社の看板商品。1980年に「カレー味/たこ焼味」の2種類のフレーバーで誕生し、以降は時代とともにフレーバーを変更。過去には「中華味」や「イタリアンピザ味」「四川麻婆豆腐味」といった変わり種も存在していました。現在は「フライドチキン味」「カルビ焼の味」「じゃが塩バター味」の3種を定番として展開。全国のスーパーや駄菓子屋さんで買える、定番のお菓子となっています。
脳にガツンとくる塩気と、フライドチキンらしいスパイスっぽさを感じるジャンクな風味、1袋の中に4枚も入っているボリューム感、ちっとも油臭くなく軽い口当たりでサクサク食べられてしまう食感と、しょっぱい系駄菓子の中でも相当の実力者であり、さらに大人になってからは「ビールと一緒に食べてもうまい」という点に気付かされました。持って帰るのに失敗して、バリバリに割れちゃったのを袋からほじくってちびちび食べるのも、あれはあれで楽しいんですよね……。ちなみに袋に描かれているあのキャラクターは、「ポッチくん」というそうです。へえ〜。
そんなポテトフライが焼きそばになったとのことで、早速開けてみると中には麺、そして香味油と後入れのかやく入りシーズニングの小袋が2つ。カップ焼きそばとしてはかなりシンプルな構成です。事前にカップ内に出しておかなくてはならないかやくなどは無し。「本当に後入れのかやくだけで大丈夫なのか……?」と軽く不安になります。
お湯を入れて香味油を蓋の上に置いて温め、待つこと3分。お湯を切ってから、まずは指示通り香味油を麺にかけて軽く混ぜます。混ぜると湯気と一緒に香味油の香りが漂ってくるんですが、この匂いがかなりポテトフライっぽい! 興奮しながら後入れのかやく入りシーズニングも投入。混ぜたら完成です。
見た目は無色なので、塩焼きそば系の感じなのかな……と思って食べてみたんですが、口に入れてみると意外に甘味と塩気がガツンとくる感じ。あ〜、確かに駄菓子っぽいなこの味付けは。しかし、「いうほどポテトフライっぽいか……?」という疑問も湧いてきます。なんとなく目指している地点は分かるんですが、正直一番ポテトフライっぽい匂いがしたのは香味油を入れて混ぜたタイミングだったかも……。
ポテトフライっぽいかといわれるとちょっと微妙な気もしてきましたが、味自体は「こういうカップ焼きそば」と言われれば全然アリ。さすがに作っているのがエースコックなだけあって麺のモチモチ感も感じられ、駄菓子っぽいジャンクな味わいに箸が進みます。やべえ、一気に全部食べちゃいそう。
と、途中まで食べたところで、パッケージでも推奨されていた「ポテトスナックを砕いて振りかける」という食べ方に挑戦。今回は一袋全部を粗めに砕いてかけちゃいましたが、あくまで「やきそばのトッピング」ということなら2枚程度が適量だったかも。一袋全部いくと、途中から焼きそば食べてるのかポテトフライを食べているのか分からなくなるかもしれません。
で、砕いたポテトフライをかけて食べてみたところ、確かに味が濃くなって味濃い食べ物大好き勢としてはうれしいんですが、「1+1が10になった!」みたいな驚きはさほどないかも……。あくまでリトルグルメ的というか、「駄」な食べ物をむさぼる面白さはあるので、絶対やらなきゃいけないわけでもないけど、やってみたい人はどうぞ……という感じです。ただ、麺の温度と水分でふにゃふにゃになったポテトフライがぬれせんべいみたいになって意外においしかったので、そういう発見を楽しみたい方はやってみるといいかもしれません。
というわけで、エースコックのポテトフライ焼きそば、正直ポテトフライっぽいかどうかは「人の心の数だけ答えがある」という感じでしたが、その狙いが当たってるのか外れてるのか微妙な感じも含めて駄菓子っぽくて楽しい気がします。少なくとも「あ〜、たまにはなんかジャンクなもんでも食べたいな〜」という気持ちのときに食べると、スッと気持ちを落ち着けることができるはず。人にはこういう食べ物が必要な時もあるのだ……という気持ちになる、「駄」なおいしさを感じられるカップ焼きそばでありました。
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