水槽のエビがすぐに死んでしまう意外な原因とは? プロが教えるもう失敗しない対策に「ためになりました」「水質悪化すごいんだなと実感」(1/2 ページ)
そういうことだったのか……!
水槽のエビがすぐに死んでしまう……。その原因を解説した動画がYouTubeに投稿され、記事執筆時点で再生数6万3000回を超えるなど話題になっています。
エビがすぐに死んでしまう原因
話題の動画が投稿されたのは、YouTubeチャンネル「アクアリウム大学【アクアレンタリウム公式】」。投稿者は、「アクアレンタリウム」の代表を務める木下裕人さんです。以前はコケで汚れたビオトープにヤマトヌマエビを50匹投入した検証動画も話題になりました(関連記事)。
ヤマトヌマエビやミナミヌマエビが好きで、コケとりにも使いたいという人は多いのではないでしょうか。しかし木下さんには「なかなかエビが長生きしない」という相談が数多く寄せられるとのこと。その理由として、木下さんは6点思い当たることがあるそうです。今回は、水槽のエビがすぐに死んでしまう理由と、その対策を解説しています。
病気の可能性
まず1つ目は「病気」。ヤマトヌマエビの全身や体の一部が赤くなって死んでしまったり、赤くなった状態で水槽にいたりするというのは、病気の可能性がかなり高いんだとか。そういった場合は、その病気の可能性があるエビだけをすくい、別の水槽に移して薬浴などの対処をすると良いそうです。
水質の悪化
2つ目は「水質悪化」。水槽の中に悪いものが蓄積することによって、エビたちが一気に死んでしまうことがあるとのこと。木下さんの経験上、元気な魚たちがいる水槽に、エビを1〜2匹入れる程度であれば水質悪化の可能性はかなり低いそうですが、水槽の中に大量のエビを入れたときは水質悪化が原因で死んでしまうケースが多いといいます。
それを踏まえて大量のエビを入れる際は、事前に水質検査や水換えをする。または、ろ過フィルターを強化するなどの対策が必要となってきます。
水草の農薬
3つ目は「水草についてくる農薬」。木下さんによると、国内で出回っている水草は輸入されているものが多く、細菌や虫がついている可能性があるので、農薬を使って殺菌されたものが日本に入ってくるとのこと。それを水槽に入れてしまうと、敏感なエビにとっては毒になってしまいます。ちなみに「農薬を使っていません」と明記してあるものや、組織培養の水草であれば問題ないそうです。
CO2濃度の高まり
4つ目は「CO2濃度」。水草の成長が鈍いときにCO2がたくさん出てしまうと、光合成をせずにCO2の濃度が高まりすぎてしまい、エビはCO2中毒で死んでしまうとのこと。その場合死んでしまう直前、エビがやたらと水槽の中で動き回るので、異変を感じたときは速やかに水換えをするようにしましょう。その後はエアレーションを強めにすると、初期症状であればほぼ回復するそうです。
高水温で溶存酸素量が減少
5つ目は「水温」。エビは高水温に特に弱く、水槽の中の溶存酸素量が減ってしまうと危険な状態に。エアコンを使ったり、冷却ファンや水槽用クーラーを使ったりすることで高水温になるのを防ぐことができます。
水槽にいる魚との相性
最後は「エビを食べてしまう、いたずらしてしまう魚が同じ水槽に入っている」。エンゼルフィッシュやディスカス、中型の熱帯魚など、エビを食べてしまう熱帯魚が入っていることによって、当然エビは死んでしまいます。木下さんは、水槽にいる魚がエビと混泳できる種類なのかを確認してから一緒にすることをおすすめしています。
またエビは5匹でいくらという感じでパッキングされていることが多いそうですが、木下さんは「エビは販売している水槽から、お店の方にすくっていただいて購入していただく方がいい」「状態の良い生き物を買うというのが本当に全てだと思ってるんですよね」「これで9割ぐらい結果が変わってくるぐらい違うので」とも語っています。
水槽管理のプロとして、20年経験したノウハウや知見を同チャンネルで発信している木下さん。他にも、X(Twitter/@aquarentarium)とInstagramアカウント(@hiroto_no_suiso)で、アクアリウムの魅力を公開中。また「アクアレンタリウム」では水槽のレンタル、リースを。通販サイト「水槽素材」では流木を販売しています。
画像提供:YouTubeチャンネル「アクアリウム大学【アクアレンタリウム公式】」さん
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