先日、日清から「AFURI 柚子塩らーめん」が発売されました。有名店「AFURI」の味を再現したカップ麺とのこと。どんなものなのか、実際に食べてみました。
「AFURI」といえば、2003年に創業した淡麗系ラーメンの有名店。丹沢にそびえる大山(通称「阿夫利山」)の麓の清水をスープの仕込み水に使ったことが、店名の由来だそうです。日清とは2015年以来コラボ商品を発表しており、縦型のカップ麺や汁なし麺、ご飯系の商品やセカンドブランド店の味を再現したカップ麺など、幅広く商品が展開されています。
今回発売された「AFURI 柚子塩らーめん」は、看板メニューの「柚子塩らーめん」を再現したもので、お店の味により近づけるためこれまでの商品よりも鯖など魚介のうまみと柚子の香りをアップさせたとのこと。そうまで言われると期待が高まります。
開けてみると、カップの中には麺の他に3つの小袋が。そのうち2つはかやくの袋という、ちょっと珍しい構成です。麺は全粒粉入りノンフライストレート麺となっており、細めの麺に全粒粉の茶色い粒が練り込まれているのが分かります。
かやくを開けてみると、1つはキューブ型のチャーシューとメンマの袋。もう1つは白髪ネギと青ネギ、そして柚子の皮が入っている袋でした。柚子の皮が入っていた方の袋を開けてみると、その時点で柚子の強い香りが。チャーシューやメンマの袋と分かれているのは、匂いが他の具材に移っちゃうからかな……と思ってしまうような香りの強さです。
お湯を注いで待つこと4分。液体スープを入れてからよくかき混ぜれば、「柚子塩らーめん」の完成です。完成してみてまずびっくりするのが、その香りの豊かさ。エッジのたった柚子の匂いがするのはもちろん、スープからも魚介系のだしの匂いと鶏油の厚みのある匂いがしっかり漂っており、カップ麺とは思えない複雑さです。啜ってみてもスッキリした塩気とだしの風味、そして柚子の香りがかみ合っており、文句なしにうまい。「いろいろ要素が混ざっているが、バランスが取れていてそれぞれにチグハグなところがない」という感じです。
麺は細めのストレート麺。全粒粉を使っているからかみっしりした歯応えがあり、少し甘めの味わいがスープによくマッチしています。そしてびっくりしたのがチャーシュー。正確には炙りコロチャーシューだそうですが、これが名前の通り、しっかり炙った甘めのチャーシューそのもの。「お湯かけただけでこんな感じになるの!?」と驚いてしまうようなクオリティーです。また、具材に混ざっている柚子の皮も良いアクセントになっており、麺・スープ・具のバランスが高い水準で取れています。
そんなわけで「AFURI 柚子塩らーめん」でした。1食328円(税別)とカップ麺にしてはちょっとお高めな価格設定ですが、それに十分見合った内容になっていると思います。何より、スープの味わいの複雑さはかなりのもの。日清とAFURIがタッグを組んで長いという理由もありそうですが、素直に「最近の店舗再現系カップ麺って、すごいんだな……」と思えるような一品でした。
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