家の中でできる安全対策
阪神・淡路大震災や新潟県中越地震などでは、多くの人が家具の下敷きになって亡くなったり、大けがをしたりしたため、大地震が発生したときには、「家具は必ず倒れるもの」と考えて、防災対策を講じておくことが必要です。
寝室や子ども部屋などには、できるだけ家具を置かないように注意。家具を置く場合は転倒防止対策としてなるべく背の低い家具にし、家具が倒れてけがをしたり、出入り口をふさいだりしないように、家具の向きや配置を工夫しましょう。
また、家具は転倒したりしないように、壁に固定するなどの対策をしておきましょう。家具のほかにも、窓ガラスやペンダント式の照明、テレビ、電子レンジ・オーブンなど、家の中には凶器になるものはたくさんあるため、地震の発生時、それぞれの部屋にどのような危険があるのかを考えて、対策をしておくことが大切です。具体的な固定方法は以下。
「タンス」の固定方法
床側をストッパーなどで固定し、天井側はポール式器具で固定。ポール式器具は、タンスの奥の方(壁側)で、天井や家具の硬いところに取り付ける。上下に分かれている家具は連結しておく。
「食器棚」の固定方法
L字型金具やワイヤーなどで壁に固定し、開き戸には開かないように留め金を付ける。ガラスにはガラス飛散防止フィルムを貼る。
「本棚」の固定方法
L字型金具やワイヤーなどで壁に固定し、重い本は下の段に。本棚の端の硬い部分にひもやベルトなどを取り付けて、本が飛び出さないようにしておく。
「テレビ」の固定方法
粘着マットを敷いて転倒を防ぐとともに、機器の裏側をワイヤーなどで壁やテレビボードに固定する。
「冷蔵庫」の固定方法
裏側をワイヤーなどで壁に固定する。
「窓ガラス」の固定方法
強化ガラスに替えたり、飛散防止フィルムを貼ったりする。カーテンを閉めておくことでも室内への飛散防止に効果があります。また、割れたガラスが飛散した部屋でも安全に歩けるように、スリッパなどを近くに置いておく。
なお、手の届くところに、懐中電灯やスリッパ、ホイッスルを備えておくことも重要です。懐中電灯は停電による暗闇を歩くときの必需品であり、割れたガラスなどの破片で足をけがをするのを防ぎます。ホイッスルは建物や家具の下敷きになった場合に救助を求めるためのもので、少しの息でもホイッスル音が出るので、救助する際の生息の目安になります。
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- 政府広報オンライン「災害時に命を守る一人ひとりの防災対策」
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