身近なものを使った、興味深い化学現象を実験・解説した動画がYouTubeで話題に。動画は公開から約1カ月で1120万回以上再生(記事執筆時点)されるほど反響を呼んでいます。
“酢と重曹”でふしぎな現象を再現
反響を呼んでいるのは、さまざまな科学実験動画を紹介しているカナダの動画クリエイター・NileRed(@NileRed)さんが投稿したショート動画です。
まず用意するものは酢と重曹。ビーカーに2リットルほど酢を注ぎ、そこに重曹を加えます。するとすぐに酢と反応して酢酸ナトリウムに変わり、泡立ち始めました。
重曹を加えたら、ビーカーをホットプレートの上に置きながら加熱しつつかき混ぜていきます。12時間ほどで、ほぼすべての水分が蒸発。最後に少量の酢を足して、ホットプレートから外します。
続いてその溶液を別のビーカーに移し、室温に下がるまで1時間ほど冷まします。これでとうとう、実験の準備が完了しました。
シャーレに小さな酢酸ナトリウム(食品添加物としても使われる)の結晶を置き、そこに先ほどの溶液を注ぎます。すると、結晶を中心に溶液が即座に凍り始めました。
さらに溶液を注ぎ続けると結晶はにょきにょきと伸びていき、まるでロウのかたまりのような見た目に。これは溶液が過飽和状態で、外部からの刺激(固体の酢酸ナトリウムに触れる)によって瞬間的に結晶化する現象です。
結晶ができるのと同時に大量の熱が発生するのも特徴で、繰り返し使えるカイロにもこの現象が応用されています。実験後の結晶は完全に固まっていて、切ってみると水分がほとんど残っていないことが分かります。
「とても興味深い」「酢酸は最も面白い酸だ」
目を奪われるふしぎな実験に、コメント欄には「とても興味深い」「この人が学校の化学の先生だったらよかったのに」「あなたが今までに行った実験の中でも最高のものの1つです」「酢酸は最も面白い酸だ」「これからもクールな実験を続けてください!」などの声が集まりました。
NileRedさんは、ほかにも数々の実験動画をYouTubeに投稿し人気を博しています。
その他のふしぎな実験動画
画像はNileRedさんのYouTubeより引用
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