ITmedia ガジェット 過去記事一覧
検索
ニュース

ハードオフでよく見る“激安ジャンク品”→修理すると…… 予想外な展開に「掘り出し物でしたね」(1/3 ページ)

悪戦苦闘の末。

advertisement

 ハードオフで購入したジャンク品のオーディオ機器をチェックする動画が、YouTubeに投稿されました。四苦八苦しながら故障の原因を突き止める様子は、記事執筆時点で1万回以上再生されています。

【素人検証】お宝発見!ジャンクでよく見る激安コンポの検証<未確認等はどうなの?

“珍しいジャンク品”を入手!

 動画が投稿したのは、ハードの動作検証や修理動画を発信しているYouTubeチャンネル「たまこTv」。今回は、2004年にPanasonicから販売されていたミニコンポ「SA-PM700MD」の状態を確認していきます。

ハードオフで購入した1100円のジャンク品のCD・MDコンポ
ハードオフで買った1100円のジャンクコンポ

 税込み1100円で販売されていた同商品を購入する決め手となったのは、ジャンク品では珍しく「カセットテープの再生および音出しが可能であった」こと。商品票によるとCDトレイは開閉するものの再生ができず、MDの動作に関しては未確認だそうです。“ひょっとしたらMDやCDは使えるのではないか”と考えた投稿者さんは、運試しも兼ねて検証することにしました。

 つまみの色は変色しているものの、本体とスピーカーはあまり傷付いておらず、外観は悪くないようです。しかし、中にMDが入ったままであり電源を入れると異音がします。どうやらMDを内部から出そうとしているところで止まってしまっているようで、取り出しボタンを押してもディスクは出てきません。

ジャンク品のコンポにはMDが入ったまま
MDが入ったまま

MDに切り替わってしまう

 いったんMDの方はそのままにしておき、次はCD側の確認。このコンポは最大でCDを5枚収納できるようになっており、どのトレイも問題なく開閉します。調査の結果、トレイ開閉だけではなく「CDを読み込む」ことも可能と分かり、スピーカーにつなげばしっかりと音を出してくれます。なお、商品票の通りカセットテープは読み込めるので、試しにBluetoothカセットアダプターを挿入したところスマートフォンによる遠隔操作でも音楽を再生できました。

ジャンク品のコンポを動作確認した結果CDの再生が可能と分かった
CDは再生できる!

 ここまでの状況を整理するとカセットテープおよびCDは読み込めるものの、MDは何らかの理由により正常には読み込めないようです。また、CDを再生させようとすると勝手にMDへ切り替わってしまう不具合も発生しています。一連の動作確認を終えた投稿者さんは、“これらの症状が重なったためにハードオフ側はCDを再生できないジャンク品と誤解したのではないか”と推測しました。

誤動作でCDを再生したくてもMD再生になってしまうジャンク品のコンポ
勝手にMDを再生してしまう

MDユニットメンテナンス

 各再生機器の状態が分かったので、次はMDの救出作業。まず本体の左右のパネルを外し、内蔵されていたカセットデッキ部分とMDプレーヤーユニットを取り外しました。続けてユニットのカバーを外して内部構造を確認。やはりディスクが入ったままになっていたので、ユニット後方の部分を操作し、手動でMDを取り出しました。

メンテナンスのためジャンク品のコンポを分解しカセットデッキ部分を取り外した
コンポを分解してメンテナンス
MDプレーヤーユニットから入ったままのMDを取り出す
MDを取り出せた!

 MDプレーヤーユニット上部の黒いパーツを外すと内部機構があらわに。取り出しボタンを押してもディスクが出てこなかった理由はゴムベルトの経年劣化や周辺部の汚れの蓄積にあると考え、綿棒やシリコンスプレーを使ってきれいにします。

ジャンク品コンポのMDプレーヤーユニットをメンテナンス
洗浄してみる

 コンポにMDプレーヤーユニットを戻し、私物のMDを読み込ませてみましたが正常に動作しません。レンズも掃除しましたがどうも別の部分に原因があるようです。取り付け位置やバネの戻し忘れなど、細かい部分も入念に確認して再度MDを挿入。しかし、音楽は再生されません。

 内部をむき出しにした状態でMDを挿入し、各装置の動作を肉眼で確認。ディスク自体は正常に回転しており、MDから情報を読み取るための「ピックアップレンズ」も動いてはいます。動作機構そのものに問題があるのではなく、組み込まれている電子部品が消耗して壊れているのではないかと考えていた矢先、突如としてMDが読み込まれ、収録されている音楽の再生を始めました。

私物のMDを入れて動作確認
ピックアップレンズを指で押してみた

偶然か、必然か

 これには投稿者さんもびっくり仰天。喜びつつも、「なんかうさん臭いですねこれ。直ったっていうかね、たまたま読んだだけちゃうかなと思うんですよね」と疑っています。試行錯誤の末、状況次第ですがMDも再生できることが分かりました。

 続けてカセットデッキ部分の状態をチェック。この商品はカセットテープを読み込めるものの、逆再生や早送りはできない状態にあります。分解して装置内部を見てみると、やはりゴムベルトの部分が怪しいので必要になったら修理するそうです。

 各部のメンテナンスと確認が終わったので全体を仮組みしてテスト。部品を戻してスピーカーを取り付け、私物のMDを挿入してみると収録されている音楽がスピーカーを通じて出力されました。カセットテープもCDも問題なく再生されます。

試行錯誤した末MDも再生できるようになったジャンク品のコンポ
試行錯誤の末、MDも再生できた!

謎MDを入れてみると……

 最後に、コンポ内部に閉じ込められていた謎のMDの中身を確認してみます。何が録音されているのか調べるため再び挿入してみましたが、読み込み状態から先に進みません。どうやらディスクメディアそのものの状態が悪かったようです。この結果には投稿者さんも苦笑い。

元から入っていたMDに問題があったと判明
問題はMD側にあった

 コメント欄には、「掘り出し物でしたね」「お疲れ様でした、今回も成功で良かったです」「オールインワンは機能がたくさん、修理箇所もたくさんですが、修理で遊べるからお得ですね」「メディア不良という最高のオチでしたね」などの感想が寄せられています。

 同チャンネルではこの他にも、“激安コンポ”の検証動画や1000円で入手したホームシアターセットの動作を確認する様子などが公開されています。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

       | 次のページへ
ページトップに戻る