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真っ黒な液体→透明な皿に注いだ瞬間……! 鳥肌ゾワッな実験が1972万再生「ヴェノムみたい」(1/2 ページ)

なんだか精巧な芸術作品を見ているよう……

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 5年前や10年前……。少し前にインターネット上で話題になった投稿や動画を振り返って紹介する企画「昔のインターネット発掘!」。今回紹介するのは2021年4月にYouTubeに投稿された「磁性流体と磁石の比較」という実験動画で、記事執筆時点で1972万回以上再生され、48万件以上の高評価を集める人気となっています。

【実験動画】「磁性流体と磁石の比較」
磁性流体を磁石に近づけると
一見ただの黒い液体ですが……?

投稿者は「有機化学」の元大学院生

 この動画を投稿したのは、興味深い化学系の実験動画を数多く発信しているYouTubeチャンネル「NileRed(@NileRed)」を運営するナイルレッドさん。ナイルさんは生化学と薬理学の学位取得後に、有機研究室で実験技術者として働き、その後化学の大学院生として研究していたそうです。そんなナイルさんが投稿する「化学の自然な美しさ」を捉える動画が話題を呼び、今では850万人以上の登録者数を誇る大人気YouTuberとして活躍しています。

NASAによって開発された「磁性流体(MR流体)」

 今回の実験では、最初に「磁性流体」と呼ばれる不思議な黒い液体が登場。これを磁石に載せたガラスの上に流し込むと、磁力によって斜めに液体が引き寄せられ、磁力線の流れに沿ってたちまち形が変化し、「スパイク現象」と呼ばれるトゲトゲした不思議な形へと変化していきます。

磁性流体を磁石に近づけると
この瓶に入っている液体が磁性流体
磁性流体を磁石に近づけると
磁石の上のガラスに磁性流体を流し込むとなんだか不思議な形に……

細かい細工が施された芸術品のような、不思議な形状

 今度はガラスを磁石から遠ざけると、トゲ1つ1つが大きな形状へと変化。さらに磁石から遠ざけると、普通の液体状に戻りました。

磁性流体を磁石に近づけると
磁石から遠ざけると元の液状に戻っていきます

 この「磁性流体」は、磁石に引き寄せられる特性を持った特殊な液体で、1963年に宇宙服などに使用する目的でNASAによって発明されたとのこと。溶媒に極小の鉄粒子を懸濁(液体の中に粒子が散らばった状態)させて作られます。

「こんなに科学に興味を持つとは思ってもいませんでした!」と称賛の声

 この動画のコメント欄には、「スパイクに触れてほしいです」「ヴェノム(※スパイダーマンの宿敵)を思い出す!」「磁石に引っ張られて流れが曲がっていく様子がとても楽しい」といった、世界中の化学好きからのコメントが多数寄せられていました。確かに、とても興味をひかれる、不思議な動きですね。

 ナイルさんのチャンネルでは他にもさまざまな科学実験動画が投稿されており、どれも見ごたえのあるものとなっています。

ナイルさんの実験をもっと見る

「実家のガレージで劇薬を製造」
「超伝導体を作る」
「人類が知る最も臭い化学物質を作る」

画像は「NileRed(@NileRed)」さんのYouTubeアカウントより引用

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