合格倍率の高い「国家公務員(大卒・専門職)」ランキングTOP9! 第1位は「皇宮護衛官(大卒程度試験)」【2022年度データ】
特定の分野におけるスペシャリストである国家公務員専門職。税金に携わる「国税専門官」や、国有財産を管理する「財務専門官」などが該当し、それぞれ合格倍率の高い試験をクリアしてはじめて就ける職です。
中でも特に合格倍率が高く、合格が難しいのはどの職種なのでしょうか? 本記事では人事院「公務員白書 令和4年度 年次報告書」をもとに「合格倍率の高い国家公務員(大卒・専門職)ランキング」を紹介します。それではランキングを見ていきましょう!
なお、本ランキングは試験機関が人事院である大学(大学院)卒業程度の専門職と、試験機関が外務省である外務省専門職員(大学卒業程度)を対象とし、その2022年度の国家公務員採用試験において、合格倍率が高かった順に職種をランキング化したものです。
(出典元:人事院「公務員白書 令和4年(2022年)度 年次報告書」)
合格倍率の高い「国家公務員(大卒・専門職)」ランキング
第5位:外務省専門職員(6.1倍)
第5位は「外務省専門職員」でした。合格倍率は6.1倍。
外務省専門職員は、高い語学力と外交への深い知見を武器に、関連する多くの国・地域への経済・経済協力・条約・安全保障・軍縮・広報文化など、幅広い分野での活躍が期待される職種です。入省後1年間は外務本省で勤務、その後は在外研修と在外公館勤務を経験し、5~6年ごとに外務本省と在外公館での勤務を繰り返します。管理職としての能力がある人材には、能力や適性に応じて総領事、大使などへの道が用意されています。外交のプロフェッショナルとなるため、研修プログラムが充実しているところも特徴。
2022年度の国家公務員(大卒・専門職)における申込者数は335人で、合格者総数は55人でした。申込者は男性が155人(合格者25人)に対し、女性は180人(合格者30人)です。
第4位:労働基準監督官(6.3倍)
第4位は「労働基準監督官」でした。合格倍率は6.3倍。
労働基準監督官は、労働基準関係法令に基づいてあらゆる職場に立ち入り、法定基準を事業主に守らせることで、労働条件の向上や働く人の安全確保を図る厚生労働省の専門職。「監督指導業務」「安全衛生業務」「司法警察業務」「労災補償業務」などの業務を担当します。採用後1年間は、監督関係業務に関連する研修や訓練を受けるほか、キャリアに応じた研修制度を用意。各都道府県の労働局で勤務を行うほか、採用後3年目以降は本人の希望に応じて厚生労働本省で勤務を行う選択肢も用意されています。
2022年度の国家公務員(大卒・専門職)における申込者数は2922人で、合格者総数は463人でした。申込者は男性が1772人(合格者281人)、女性は1150人(合格者182人)となっています。
第3位:航空管制官(9.5倍)
第3位は「航空管制官」でした。合格倍率は9.5倍。
航空管制官は航空機同士の安全な間隔を保つためパイロットと通信し、離着陸の順位付けや許可、経路や高度などの指示を与える国土交通省の専門職。採用後は、航空保安大学校で座学やシミュレーターを使った基礎研修を受けた後、全国各地の空港や航空交通管制部に配属されます。空港の管制塔から離着陸の許可、移動経路の指示などを出す「飛行場管制業務」をはじめ、「ターミナル・レーダー管制業務」や「航空路管制業務」などの業務があります。経験を積んだ後は、航空保安大学校などの教育機関、新たな飛行経路の設定・次世代の管制システムの開発などに携わる国土交通本省勤務など、さまざまな道が用意されています。
2022年度の国家公務員(大卒・専門職)における申込者数は808人で、合格者総数は85人でした。申込者は男性が453人(合格者43人)、女性は355人(合格者42人)となっています。
第2位:海上保安官(9.9倍)
第2位は「海上保安官」でした。合格倍率は9.9倍。
海上保安官は、海を舞台に治安の確保・海難救助・海洋環境の保全・自然災害への対応・海洋調査など、さまざまな業務を行う国土交通省の専門職。巡視船艇などの海上勤務以外にも、東京の本庁や地方の管区本部、海外での勤務など、さまざまな場で活躍できる機会があります。語学研修など各種研修も充実。2014年には「海上保安庁女性職員活躍・ワークライフバランス推進本部」を設置し、女性職員が活躍できる職場環境の整備にも注力しています。
2022年度の国家公務員(大卒・専門職)における申込者数は622人で、合格者総数は63人でした。申込者は男性が520人(合格者54人)、女性は102人(合格者9人)となっています。
第1位:皇宮護衛官(大卒程度試験)(37.3倍)
第1位は「皇宮護衛官(大卒程度試験)」でした。合格倍率は37.3倍。
皇宮護衛官は、皇居を中心に皇族に対する護衛、皇居・御所などの警備に従事する専門職。採用後は、警察庁の附属機関である皇宮警察本部に所属し、皇居や御用邸などで勤務。護衛のスキルはもちろん、乗馬・スキー・テニス・外国語などの幅広い素養が必要なため、研修・訓練によって高度な技術を培います。また、各国の元首や大使・公使の皇居参内時には、騎馬やサイドカーで護衛にあたることもあります。
2022年度の国家公務員(大卒・専門職)における申込者数は857人で、合格者総数は23人でした。申込者は男性が611人(合格者18人)、女性は246人(合格者5人)となっています。
ランキングの全順位は、次のページからご覧ください!
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