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「カメラの存在」を意識して、一歩引いて見てしまう

――今回は『テレビの裏側』というお話です。画面外の「カメラの存在」が気になり、ピュアに番組を楽しめなくなってしまった、という内容ですね。

山本: 私、「ザ・ノンフィクション」という番組が大好きで、よく見るんです。本当に大好きなので、「やらせだろう」とかは全然思ってないんですけど、たとえば番組で夫婦ゲンカのシーンとかが出てくるじゃないですか。

――たまにありますね。激しいやつ。

 ああいうのを見ると、「カメラがあるのにケンカできるってすごいなー」と思っちゃうんです。自分だったら、(これが全国に流れるのか……)とか考えて、抑えちゃうと思うんですよ。それを「おまえふざけんなよ!」みたいに感情がこもっていると、「おおー」って。

――いつも通りには振る舞えないですよね。ちょっと演じちゃうというか。

 もちろんそういうシーンを撮るために、作り手の方はすごく努力されてると思うんですよ。長い時間をかけて信頼してもらったり、カメラがあることに慣れてもらったりとか。だから「やらせだろう」とかじゃなくて、そういう風に裏側を考えちゃう自分が嫌だな、っていう。純粋に楽しみたいな、って。

――でも恋愛リアリティショーなんかは難しいところですよね。ベースはリアルなものだとしても、どうしても演出の部分は入ってくるわけで、そうした点が問題視されることもあります。

 私はどうしてもカメラの存在が頭に浮かぶので、一歩引いて見てしまうんですけど、ネットを見てると出演者にめちゃくちゃ怒ったり悲しんだりしている人も多くて。特にキレたりするのは「みんなやめよう?」って、そう思ってます。いつかそういう内容の漫画を描きたいです。

――純粋に番組を楽しむためには、カメラの存在に気付かない方が良いけれど、それだけだとちょっと危ないよ、ということですね。

 見ている人が出演者にキレまくって炎上騒ぎになったりすると、出演者が出てくれなくなったり、番組の作りが過剰にマイルドになってしまうじゃないですか。それで番組がつまらなくなったりすると、こっちの楽しみも減っちゃうし、怒ってる人は自分で自分の首を絞めてるんだよ、って。

 なんかご意見番みたいなこと言っちゃった。そんなつもりはなかったんですけど。言いたかったのは「ザ・ノンフィクション」が好きすぎるので、みんなで平和に見よう? という話です!

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