大阪女児誘拐事件~危険な状況にある“子どもを取り巻くSNS環境”
ニッポン放送「飯田浩司の OK! Cozy up!」(11月25日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。大阪女児誘拐事件について解説した。
大阪女児誘拐事件、35歳の男がネットで誘い
大阪市の小学6年生の女の子を誘拐したとして23日、栃木県小山市の自称派遣社員、伊藤仁士容疑者が逮捕された。24日の家宅捜索で、SIMカードを抜かれた女の子のスマートフォンなどを発見。伊藤容疑者は11月10日ごろにSNSで女児と知り合い、もう1人自宅にいた女子中学生の話し相手になって欲しいと誘っていた。
飯田)11月17日午前、小学6年生の女の子が大阪市住吉区の自宅を出たまま行方がわからなくなっていたのですが、6日後の23日午後、栃木県小山市の交番に駆け込んで保護されました。
SNSの危険性について教育する環境をつくるべき
須田)今回の事件のキーワードはSNS、スマートフォンというところで、関係性のない2人が出会って起こってしまいました。今回のように、小学生や年齢の低い人たちに対してSNSなどのリテラシーを含め、この問題について教育する環境をつくらないと、こういう問題はこれから増えるのではないでしょうか。
飯田)「気を付けろ」と言っても、便利なものだとやってしまうし、子どもは覚えるのが早いのですよね。
須田)利便性がある一方で、こういうところもあるのだということを、理解させる必要があるのだと思います。最近、インターネット番組で16歳や17歳の男性も含めた若い人たちと一緒に番組をしているのですが、SNSの危険性については、高校生になってもまだきちんと理解できていない人がたくさんいます。小さいころから身近にあって使って来たのだけれど、その危険性については教えられて来なかったという状況に置かれていることが、改めてわかりました。
飯田)高校生であれば分別がついているかと思いますが、現実的には教えないといけない、わからないということですよね。
生まれたときからスマホがある現在の環境
須田)出会い系サイト的なものも、利用するハードルが低いのですよ。だからつながってしまう。生まれたときから身近にスマートフォンがあるから、自然に入ってしまうのですね。
飯田)でも、そこにはいろいろな落とし穴がある。それをどこで教えたらいいのだということですね。まずは親が教えるということでしょうが。
須田)誰かがやればいいのではなく、家庭や学校、或いは地域社会。いろいろな場面でそういうメッセージを発信することが大事なのではないかと思います。
飯田)両親が共働きだったりすると、スマホを持たせて常時連絡が取れる状態にしておいた方が、安心ではないかと思ってしまう。また共働きだと、スマホの使い方を教える機会が平日はないので、なかなか作れないのですよね。
世の中の変化に親がついて行けない
須田)生まれてから言葉を覚える前にスマホの操作を覚えていて、YouTubeを楽しんでいるというのが実情です。
飯田)紙でプリントした写真を見て、うちの子どもは指で拡大したり、次のものに変えようとするのですよ。「これは紙だからできないよ」と言っても、「何それ?」という感じです。スマホで写真を見るのに慣れていると、そうなってしまう。
須田)プリントアウトしたものも、数年以内には姿を消してしまうのではないかと思いますけれどね。
飯田)世の中の変化に、親の方がついて行けていないという感じですね。
須田)親の方が勉強しなくてはいけない。
飯田浩司のOK! Cozy up!
FM93AM1242ニッポン放送 月-金 6:00-8:00
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