「つばを吐かれ、死ねと言われて……」介護現場の壮絶な実情、鬱に陥った介護士が語る「ねほりんぱほりん・介護士」

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 NHKの人気番組「ねほりんぱほりん」の過去放送回の中から、特に注目を集めたものを選んで紹介していく「特選!ねほりんぱほりん」。今回お届けするのは「介護士」(2018年3月7日放送)です。

 「きつい仕事のわりに報われない」「圧倒的な人手不足」とされる介護士。ときに理不尽な思いをたくさんしながらも介護の仕事を続ける人たちは、どのような思いでいるのでしょうか。今回は、知られざる介護の現場について深掘りする回となりました。

 介護士の実情について、放送当時の視聴者の感想とともに見ていきましょう。

画像は「ねほりんぱほりん」公式サイトより
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放送当時(2018年3月7日)の盛り上がり

 放送当時を振り返ると、ネット上が最も盛り上がったのは23時20分ごろで、最大1900ツイートを超える反応がありました。ここでは、介護士の男性が辛い状況に耐えきれずに鬱に陥った話が語られ、その過酷さや報われなさに視聴者が心を痛めていました。

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過酷な状況に追い詰められて鬱に……

 今回登場したのは、夫婦で介護士をしているタカフミさん(仮名・30代半ば・老人介護施設勤務)とケイコさん(仮名・30代後半・訪問介護勤務)の2人。トークが始まってから介護現場の壮絶な実情を語りますが、その中でもタカフミさんが過酷な状況に耐えられず鬱に陥った話に注目が集まりました。

 ネット上では「つらいつらいつらい」「ここまで来たら誰を介護すべきかわからん」とタカフミさんに共感する人や、現場での老人の理不尽な振る舞いに耐え切れなくなるという状況に心を痛める人が続出。また、「介護士がどれだけ倒れてるか数値化して公表して」といった声も聞かれました。

 しかしタカフミさんは、「やっぱり介護の仕事がしたかった」と言い、ケイコさんに「この人介護バカだから」という理由で復職の後押しをされます。この話には「仏かよ」「聖人か」と賞賛の声が集まる中、「こんな人が報われない世の中」と現状に落胆する人もいました。

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「殺意に似た感情になったことがある」

 介護の仕事では、転ぶ危険性がある利用者の動きを制限したり、言葉だけで行動を止めたりすると、虐待として法に触れる可能性もあると言います。そんな中、タカフミさんは利用者から理不尽な暴力を受け、殺意に似た感情を覚えたといいます。これにネット上では「大変な仕事だよ」「俺にはできんわ」と介護士に尊敬の念を持つ人が多く現れました。

 また、視聴者の中には実際に介護士として働いている人も多かったようで「わかる」「自分も殺意と戦ってるわ」など、同意する声も多数見られました。さらに「実際に暴力を受けたことある」「殺意が原因で職場を去ったことある」などのリアルな体験談も飛び出しました。そして、昨今の介護士の暴力ニュースをどう思うかという山里さんの問いに「ダメってわかってるけど気持ちはわかる」というタカフミさんに、「加害者になりかねないって怖い」と過酷な現場に戦慄を覚える人も見られました。

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介護士の仕事は3Kではなく5K

 タカフミさんは、「介護士の仕事は5Kと言われている」と話します。きつい・汚い・危険・稼げない・休暇がないで、5K。そして番組で実際の介護士の給与が紹介されると、ネット上で「3倍はもらわないとやってられない」「介護士いつか絶滅するよ」などの声が寄せられました。

 また、行政の対応に言及する人も多く「もっと給料上げてやれよ」「(もうすぐしたら老人の人口減るから)現状で頑張ってーってこと?」「行政(この番組)ちゃんと見て!」などの声が上がります。そして、タカフミさんの給与は夜勤なしで11万円だといい、環境の過酷さに見合わない金額に「きつい……」「あんまりだよ」と心が締め付けられる反応もありました。

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