ねとらぼ
2025/12/09 07:30(公開)

「中古で1億円の家、誰が買えるの?」 東京23区の中古マンション平均価格が“億超え・過去最高”に 「タワマンでもないのに」「狂ってる」

 都内でマンション購入を考える人にとって、衝撃的なニュースが飛び込んできました。LIFULL HOME’Sの最新調査によると、東京23区の中古ファミリー向けマンションの平均掲載価格がついに1億822万円に。平均価格は過去最高を更新し、20カ月連続で上昇、中古でも“億ション”が当たり前──そんな現実が、確実に進んでいます。

 SNSでは「億超えのマンション誰が買えるの?」「タワマンでもないのに」など嘆く声が上がっています。

 本記事では、LIFULLが運営する不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S(ライフルホームズ)」が公開した「東京23区のファミリー向き中古マンション」平均価格の推移と、23区で「家賃相場が高い街ランキング」を紹介します。

(出典:不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」

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調査概要

調査対象LIFULL HOME’Sに登録・公開された居住用中古区分マンション
(ファミリー向き:2DK、2LDK、3K、3DK、3LDK~)
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東京23区の中古マンション平均価格が“億超え・過去最高”に

画像:PIXTA

 LIFULL HOME’S が公開したマーケットレポートによると、東京23区のファミリー向け中古マンションの平均掲載価格は2025年11月、1億822万円(前年同月比146.0%)となりました。東京都心6区(千代田区、港区、中央区、新宿区、渋谷区、文京区)の平均掲載価格は1億7305万円(前年同月比148.2%)で、こちらも過去最高を更新。もはや、中古マンションですら「億ション」が当たり前の時代になってしまいました。

 しかも、タワーマンションや超高級物件ではなく、「ごく普通の中古マンション」が調査の対象になっている点がポイントです。「都心近くで暮らしたい」「できるだけ駅に近い住まいがいい」という人にとっては、中古ですら手が出せない状況になっています。

画像:PR TIMES
画像:PR TIMES
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SNSなどの声

 SNSなどでは「億超えのマンション誰が買えるの?」「タワマンではなく中層マンションの中古でも億!!!」「2020年当時に都心から通いやすくて予算4-5000万で70平米の中古マンション買いたい!と思ってたエリアが、そのまま6-8000万にシフトしてる感あるなあ…。当時6000万のは億手前、7000万のは余裕の億超えまでぶっ飛んだイメージ」「いわゆるベッドタウンといわれる我が街も同じ感じ。我が家はあと数年で築20年を迎えるけれど、購入時価格より現在売りに出ている価格の方がお高い」「新築2億以上とか。もう価格はバブル以上になってますが、国民は買えないです、もう狂っています!」など悲鳴が上がっています。

どうする? 現実と向き合う人たち

 この状況を受け、住宅購入を考える人の中には「マイホーム」はもはや高嶺の花、と捉えるようになっている人も多そうです。また、都心へのアクセスの良さはある程度条件から外す人も多いでしょう。

 このような選択肢を改めて視野に入れる人が増えているようです。狭いにも関わらず億超えのマンションを東京23区で探すよりは、多少都心からは離れても庭付き一軒家や駅近の新築マンションを探すほうが、生活の質は上がるかもしれません。

住まいの“現実”を見据えるしかない

 夢のマイホーム生活──それは依然として人々の憧れといえるでしょう。しかし、データが語るのは、「普通の中古マンション」にも“億超え”の重みがのしかかっている現実。今、「社会の変化に合わせた柔軟な住まい選び」が改めて求められています。

 賃貸か購入か、都心か郊外か、広さか利便性か。自分のライフスタイルにおいて何を優先すべきなのかを、今一度しっかり考える必要がありそうです。

 次のページからは、東京23区の「ファミリー向き中古マンション」の価格推移と、東京23区の「ファミリー向け中古マンション(70平米)の価格が高い街(ライフルホームズ調べ・2025年12月1日時点)」ランキングを紹介します。あなたの街はいくらですか?

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