【作品解説付き】 村上春樹の長編作品、あなたが一番好きなのは? 人気投票実施中!
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1979年のデビュー以降、文学界の第一線を走り続け、世界的な名作を次々に世に送り出している村上春樹さん。読みやすい文章と複雑なストーリー展開を持つ作品は、「ハルキスト」と呼ばれる熱狂的なファンを生み出すほどです。ここ15年ほどは、毎年ノーベル文学賞受賞を期待され続けていますね。
そこで今回は、「村上春樹の長編作品の中で、あなたが一番好きなのは?」というアンケートを開催します。ファンの方はぜひ、自分が思う「これぞ」という作品に投票してください!
風の歌を聴け
記念すべき村上さんのデビュー作で、1979年刊行。「鼠三部作」の1作目であり、主人公の僕が友人の鼠や女の子と過ごすひと夏の期間を通して、ほろ苦く過ぎ行く青春の季節を描いた作品です。
1973年のピンボール
1980年刊行の作品で、「鼠三部作」の2作目。双子の女の子と暮らしながらピンボールに心奪われる僕と、乾いた生活を送る鼠のエピソードが同時進行し、喪失感や孤独の中で過ぎ行く季節を描きます。
羊をめぐる冒険
「鼠三部作」の3作目で、1982年に刊行された作品。妻と別れた直後に耳のパーツモデルであるガールフレンドと過ごす中、北海道にいる鼠から届く1枚の羊の写真から始まる、僕の冒険の物語。
世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド
1985年に刊行。一角獣が住む閉鎖された世界で僕が夢を読み解く「世界の終り」と、計算士の私が老博士により仕掛けられた装置の謎を追う「ハードボイルド・ワンダーランド」が交錯するファンタジー。
ノルウェイの森
1987年に書き下ろしとして上下巻で刊行された本作は、村上さんの名を世に知らしめた大ヒット作。主人公・ワタナベが青春時代を回顧し、生と死とセックスを通して喪失と再生を描く物語。
ダンス・ダンス・ダンス
上下巻で1988年に刊行。「鼠三部作」に登場した僕が再び主人公です。札幌・東京・ホノルルと舞台を変え「踊るんだよ」の言葉で時を動かしていき、人との別れを通し、生きる意味を模索します。
国境の南、太陽の西
1992年に刊行された作品で、舞台はバブル景気の最盛期。自分の存在意義を探す僕が、ジャズバーの経営を成功させ公私ともに幸せを手に入れる中、ある女性との再会で日常を見つめる作品。
ねじまき鳥クロニクル
村上さんの代表作の1つであり、1994年から1995年にかけて刊行された三部作。主人公の僕と妻のクミコの平穏な結婚生活が、妻の失踪により動き出す物語で、随所に見られる暴力性も衝撃的。
スプートニクの恋人
村上作品で初めて、女性・すみれを中心にぼくが語り進む物語で、1999年に刊行。すみれは年上の女性・ミュウに激しい恋をし、竜巻のように進む昂りとともに、喪失感や虚無感をあぶり出す作品。
海辺のカフカ
村上さんの代表作の1つで、2002年に上下巻で刊行された作品。ギリシャ悲劇が主なベースで、僕が現実と非現実をさまよい成長し、老人・ナカタさんが失われたものを取り戻そうとする物語。
アフターダーク
深夜の都会を舞台にした作品で、2004年に刊行。村上作品には珍しく第三者視点で描かれ、少女・マリが深夜に徘徊する街と、姉のエリが眠り続ける空間で繰り広げられる人間模様を描き出します。
1Q84
2009年から2010年にかけて、3部作として刊行されました。舞台は1984年とは少し異なる1Q84年で、暗殺行為を繰り返す青豆と、小説家志望の天吾の2人がそれぞれ異世界で事件に関わります。
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
2013年に書き下ろしとして刊行された作品。主人公・多崎つくるは大学時代に色のついた名字を持つ友人から追放され、死を考えた過去を持っていた。あるパーティーで出会った沙羅の言葉に促され、過去の真相を探る旅にでます。
騎士団長殺し
2部作として刊行された2017年の作品。妻に離婚された主人公の私が、放浪の末「騎士団長殺し」という絵画に出会い、そこから現実と非現実をさまよい、不思議な出来事に翻弄される作品。
まとめ
村上春樹作品は、ときに難解ともされるストーリー展開から、さまざまな考察ができる楽しみがあります。また「村上ワールド」ともいえる不思議な世界観と音楽や女性関係を絡めた特徴的な作風も、ファンが多い理由といえるでしょう。
投票対象は、今回紹介した長編の村上作品14作と、「その他」を用意しました。あなたが選ぶもっとお気に入りの作品にご投票、よろしくお願いします!