大正時代を舞台としたラブコメ『はいからさんが通る』や、文明開化の頃の横浜を舞台とした『ヨコハマ物語』など、歴史的背景を盛り込んだ壮大な大河ロマン作品を多く描いた漫画家・大和和紀さん。

　大和さんの漫画作品は今でも根強い人気を誇っており、特に源氏物語を漫画化した『あさきゆめみし』は、受験生必携の作品として学校や予備校に置いてあることも多いです。

　今回は、そんな大和和紀さんの漫画で一番好きなのはどれか、アンケートを実施します！　その前に、代表的な4作品を紹介します。

あさきゆめみし

　月刊『mimi』にて1979年から不定期に連載され、『mimi Excellent』に移って1993年に完結した『あさきゆめみし』。日本の古典小説として世界的にも有名な『源氏物語』を、ほぼ忠実に漫画化した作品です。

　平安時代の生活様式についての詳細な調査にもとづいて描かれており、とっつきにくく難解なイメージのある古典を、読みやすい物語にしたとして高い支持を得ています。『源氏物語』を現代語訳したことがある小説家の瀬戸内寂聴さんも、この漫画を高く評価していたそうです。

はいからさんが通る

　『週刊少女フレンド』で1975年～1977年に連載された「はいからさんが通る」。1977年度の第1回講談社漫画賞・少女部門を受賞するなど、高い人気を獲得した名作ラブコメ漫画です。

　大正時代を舞台としており、シベリア出兵や関東大震災などの歴史的出来事も登場しています。作中には、大正時代の民間風俗や文化だけでなく、連載当時のサブカルチャー（ゴジラなど）も取り入れられています。じゃじゃ馬ヒロインの花村紅緒と、許嫁で陸軍歩兵少尉の伊集院忍の距離が縮まっていく過程や、彼らに関わるさまざまな人々の恋愛模様など、見どころいっぱいの作品です。

ヨコハマ物語

　『週刊少女フレンド』で1981年～1983年に連載された『ヨコハマ物語』。舞台は文明開花期に当たる明治時代初期です。

　天涯孤独となり、横浜の貿易商叶屋にひきとられた11歳の武本卯野と、そこで出会った同い年の叶万里子との、身分を超えた友情や成長、恋愛を描いた大河ロマン作品となっています。

　主人公たちのほかにも、叶万里子の幼馴染で医師志望の優しい青年・天野森太郎や、叶万里子の結婚相手でやり手社長の甲斐竜助 、英語塾を開く米国人夫婦の息子トビー・シモンズなど、さまざまな個性を持った人物たちが登場します。

イシュタルの娘～小野於通伝～

　安土桃山時代～江戸時代にかけて実在した謎多き女性・小野於通の生涯を描いた歴史漫画作品『イシュタルの娘～小野於通伝～』。『BE・LOVE』で2009年～2017年に不定期連載された作品です。

　小野於通は、常人の目には見えないものが見える「天眼」の持ち主。信長に見出され、秀吉に重用され、家康に信頼されたと言われる才女の、激動の人生を描いています。

あなたが一番好きな大和和紀さんの漫画作品は？

　大和和紀さんの漫画には、この他にもさまざまな名作があります。ぜひ、アンケートにご協力お願いします！　選択肢にない作品に投票したい場合には、「その他」を選択してコメント欄に作品名を記入してください。それぞれの作品についてのコメントもお待ちしています。