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1982年に放送開始した特撮ヒーロー番組「宇宙刑事ギャバン」をはじめとする「宇宙刑事シリーズ」を皮切りに、1999年まで計17作品が制作されてきた、東映の「メタルヒーローシリーズ」。
その名の通りメタリックな外装が特徴的な強化スーツをまとった人間やサイボーグ、ロボットなどが活躍する一連の作品は、ウルトラマンや仮面ライダー、スーパー戦隊とは異なる魅力を持つ新機軸の特撮ヒーローとして、当時の子どもたちの間で大流行しました。その輝きは今なお色褪せず、SNSなどでも度々話題となるほどです。
そこで今回、ねとらぼ調査隊では「あなたの好きな歴代メタルヒーローシリーズは?」というアンケートを実施します。全17作あるシリーズの中で、あなたがもっとも好きな作品にご投票ください!
それではまず、投票対象となる歴代メタルヒーローシリーズを解説付きで紹介します。
宇宙刑事ギャバン
1982年から1983年まで放送されていた「宇宙刑事ギャバン」は、記念すべきメタルヒーローシリーズ第1作にして、「宇宙刑事シリーズ」の第1作です。
「今までになかったタイプのヒーロー」をコンセプトとして製作された本作は、SF色の強い世界観や「蒸着」の掛け声によるコンバットスーツの装着、随所に挿入される解説ナレーション、必殺武器のレーザーブレードなど、エポックメイキングな設定や演出が数多く盛り込まれました。
また、テレビ放送から30年経った2012年には劇場版が公開され、大人にも子どもにも大好評でした。
宇宙刑事シャリバン
1983年から1984年まで放送されていた「宇宙刑事シャリバン」は、宇宙刑事ギャバンから続く「宇宙刑事シリーズ」の第2弾。「赤射」の掛け声とともに、鮮やかな赤色のコンバットスーツをまとう姿が印象的です。放送当時、シャリバンが激しいアクションを披露する姿は、子どもたちを熱狂させました。
宇宙刑事シャイダー
1984年から1985年まで放送されていた「宇宙刑事シャイダー」は、ギャバン、シャリバンに続く「宇宙刑事シリーズ」第3弾。「焼結」の掛け声とともに青いコンバットスーツを身にまとって戦います。また、シャイダーだけでなく、相棒の女性刑事や地球侵略を目論む悪党なども強い存在感を示しました。
後に、2012年の劇場版・宇宙刑事ギャバンの設定を活かしたオリジナルビデオ作品「宇宙刑事 NEXT GENERATION」がシャリバンとともに制作されました。
巨獣特捜ジャスピオン
1985年から1986年まで放送されていた「巨獣特捜ジャスピオン」は、メタリックな強化スーツをまとい銃と剣を武器に戦うヒーローとして、前作までの「宇宙刑事シリーズ」を踏襲し、後に続く「メタルヒーローシリーズ」の方向性を決定づけました。
しかし、宇宙刑事シリーズを踏襲しつつも、変身時に掛け声を叫ばなかったり、等身大ヒーローと巨大怪獣の戦いを軸にしていたりと、さまざまな面で既存のヒーローとの差別化が図られた作品でした。
時空戦士スピルバン
1986年から1987年まで放送されていた「時空戦士スピルバン」は、メタルヒーローシリーズの第5作。それまでよりも一層メカニックや機械的な表現に力が注がれており、「戦闘機械人」というメタルヒーローシリーズ初のロボット怪人が登場しました。
さらに、こちらもメタルヒーローシリーズとしては初めて、変身ヒロインであるダイアナレディも登場し、高い人気を獲得しました。
超人機メタルダー
1987年から1988年まで放送されていた「超人機メタルダー」は、メタルヒーローシリーズ第6作。本作の主人公メタルダーはアンドロイドであり、内臓された「自省回路」により人の心を持っている点や、赤と青を主とした左右非対称のデザインなど、「人造人間キカイダー」のオマージュが随所に盛り込まれています。
さらに本作は、個性の強い敵キャラクターや、敵組織内での抗争と大胆なストーリー展開も持ち味で、総勢40体もの敵が突如として襲来するという第1話は、その壮大なスケールがファンの間で語り草に。また、一匹狼の好敵手・トップガンダーも高い人気を得ました。
世界忍者戦ジライヤ
1988年から1989年まで放送されていた「世界忍者戦ジライヤ」は、昭和の最後に制作されたメタルヒーローシリーズ第7作。その名の通り忍者をモチーフとしており、メカ色の強い同シリーズの中でも異色の作品となっています。
主人公のジライヤをはじめとする世界各国の忍者が入り乱れ、攻防を繰り広げるというダイナミックな展開も魅力。また、後半に登場した“和風”の巨大ロボ「磁雷神」も人気でした。
2015年にはスーパー戦隊シリーズの「手裏剣戦隊ニンニンジャー」に、放送から約25年もの時を経てゲスト出演したことも話題になりました。
機動刑事ジバン
1989年から1990年まで放送されていた「機動刑事ジバン」は平成となって初めて制作されたメタルヒーローシリーズ第8作。サイボーグ刑事が主人公という点など、映画「ロボコップ」の影響を受けており、機械的な動作なども参考にされています。
また、随所に往年のヒーローマンガ「エイトマン」のオマージュも盛り込まれているほか、警察手帳を見せながら敵に対して毎回読み上げる「対バイオロン法」など、「スケバン刑事」や時代劇の魅力にも通じる演出も特徴。さらに、後半に登場したパワーアップ形態である「パーフェクトジバン」の活躍も胸が躍ります!
特警ウインスペクター
1990年から1991年まで放送されていた「特警ウインスペクター」は、メタルヒーローシリーズ第9作。警視庁特別救急警察隊ウインスペクターがレスキュー活動に取り組む様子を描いています。それまでの同シリーズでは基本的にヒーローは1人でしたが、本作からはヒーローチームとなりました。
主人公であるファイヤーは熱血漢な人間の男性で、黄色のバイクルはひょうきんな性格のパワータイプロボット、グリーンのウォルターは空中からの捜査・救助活動を行うクールな性格のロボットと、個性豊かなチームとなっています。
本作の人気が高かったことで直接の続編がつくられることとなり、以後3作は「レスキューポリスシリーズ」とされ一大ブランドを構築させました。
特救指令ソルブレイン
1991年から1992年まで放送されていた「特救指令ソルブレイン」は、メタルヒーローシリーズ第10作にして、前作「特警ウインスペクター」の流れを汲んだレスキューポリスシリーズ第2作。特装救急警察ソルブレインが、すべての人の命と心を救うため奮闘します。
本作では人間の主人公に加え、人間のヒロインも登場。心優しく力持ちなレスキュードロイド・ソルドーザーとチームを組んで戦います。
後半には前作の主人公であるファイヤーこと香川竜馬が再登場。前作のファンを喜ばせるとともに、本作初登場時には当時の子どもたちを驚愕させました。
特捜エクシードラフト
1992年から1993年まで放送されていた「特捜エクシードラフト」は、メタルヒーローシリーズ第11作にして、レスキューポリスシリーズ第3作。高度化・複雑化した日本社会を舞台に、得意分野の異なる3人のスペシャリストが災害や難事件に巻き込まれた人々を救出します。
本作では第1作のウインスペクターと同様に3人1組のチームに。また、ウインスペクターとは異なり、3人全員が人間の男性となっています。
ちなみに、本作でもウインスペクター、ソルブレインと同様に、彼らを見守る存在である人物・正木俊介が引き続き登場。演じたのは「仮面ライダーV3」をはじめ数々の特撮作品でおなじみの宮内洋さんでした。
特捜ロボ ジャンパーソン
1993年から1994年まで放送されていた「特捜ロボ ジャンパーソン」は、メタルヒーローシリーズ第12作。主人公であるジャンパーソンは、往年の特撮ヒーローである「ロボット刑事」のように人間が変身しない純粋なロボットのヒーローという異色の作品となっています。
本作の特徴としては、敵組織が複数登場すること。サイボーグの首領に率いられたロボットマフィア、ゆがんだ思想を持つ女性科学者が率いる科学者集団、そして政財界を裏から操る悪の大財閥がジャンパーソンと激しい戦いを繰り広げます。
中でも、ジャンパーソンに対抗するため自らを改造しビルゴルディとなって戦う財閥の総帥・帯刀龍三郎の特異なキャラクターは、視聴者に強いインパクトを残しました。
ブルースワット
1994年から1995年まで放送されていた「ブルースワット」は、メタルヒーローシリーズ第13作。人間社会に潜む悪のエイリアンとの戦いを描きます。その特徴は何と言っても、従来の特撮ヒーローとは一線を画す、徹底的なリアル志向にあります。腕や足が生身のままという強化スーツや現実的な武器や道具を駆使し、苦戦しながらも敵を撃破していくという演出が図られていました。
後半にはブルースワットに味方するゴールドプラチナムや、登場人物の一人・ショウのパワーアップ形態であるハイパーショウが登場するなど、既存のメタルヒーローシリーズへの回帰もなされましたが、彼らが懸命に地球を守ろうとするシリアスかつ胸を熱くさせるストーリーは最後まで貫かれました。
重甲ビーファイター
1995年から1996年まで放送されていた「重甲ビーファイター」は、メタルヒーローシリーズ第14作。シリーズ史上初めて昆虫をモチーフとしたヒーローとなりました。異色作だった前作と異なり、明朗快活なバトル路線を取った本作は、インセクトアーマーのデザインや昆虫の能力を駆使した戦闘スタイルなどが人気を呼びました。
さらに、それぞれが搭乗するマシンや、巨大メカ・メガヘラクレスの存在も当時の子どもたちからの支持を集めました。また、コミカルな演出も随所に盛り込まれており、俳優の笹野高史さんが演じる向井博士が自らつくった強化スーツで戦うというエピソードもファンの間では語り草となっています。
ビーファイターカブト
1996年から1997年まで放送されていた「ビーファイターカブト」は、メタルヒーローシリーズ第15作。前作、重甲ビーファイターの好評を受けて制作された続編となっています。南アンデスの考古学者など、異色の経歴を持つ面々によって新生ビーファイターが結成されました。
本作はシリーズ中でも珍しく高校生が主人公であり、「青春」といった要素や学校・日常生活などを描くことにも重きを置いている点が特徴的です。また、主役の3人だけでなく、世界各国のビーファイターが度々登場することも話題になりました。
なお、後続のカブタックやロボタックが純然たるヒーロー作品ではないという意見もあり、本作がメタルヒーローシリーズ最終作であるとする見解もあります。
ビーロボカブタック
1997年から1998年まで放送されていた「ビーロボカブタック」は、メタルヒーローシリーズ第16作。前作までの純粋な特撮ヒーロー路線とは異なり、「東映不思議コメディーシリーズ」や往年の「がんばれ!!ロボコン」のような作風を取り入れたコメディとなっています。
本作はビーファイターシリーズから子ども人気の高い「カブトムシ」の要素を引き継いだ主人公のカブタックを中心に、さまざまな動物をモチーフとしたかわいいロボットたちが日常に溶け込んでいるという世界観。その中で起こる、さまざまな事件を解決するため、カブタックたちは人間と同じ等身の「スーパーモード」に変形して奮闘します。
普段かわいらしいロボットがかっこいいロボットに変形するというコンセプトや、日常で巻き起こるドタバタ劇は、既存のヒーローものとは異なる魅力や楽しさを放っていました。
テツワン探偵ロボタック
1998年から1999年まで放送されていた「テツワン探偵ロボタック」は、メタルヒーローシリーズ第17作にして最終作。前作ビーロボカブタックのコンセプトを踏襲した続編にあたりますが、世界観やストーリー上のつながりはない独立した作品となっています。
本作では犬型ロボットのロボタックが仲間を探し求め、自国のピンチを回避しようとするという物語が展開されます。前作よりもコメディ色を抑えながら、ストーリーに重きを置いており、各キャラクターの思いや豊かな表情に、心が温かくなります。
まとめ
これまで「メタルヒーローシリーズ」全17作品を紹介してきました。シリーズとしては終了を迎えたものの、一連の作品の中で培われた作品制作のノウハウや新たな試みなどは、後の「平成仮面ライダーシリーズ」にも大きな影響を与えました。
そんな個性豊かなメタルヒーローたちの勇姿は、今もなお多くのファンの心や脳裏に刻まれていることでしょう。それでは下記のアンケートより、あなたの心に残る一番好きなメタルヒーロー作品に、ご投票をよろしくお願いします!
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