スナイパーHは再び後ろからヘッドショットを狙えるか――「WINBACK2 Project Poseidon」「WINBACK2 Project Poseidon」インタビュー(2/2 ページ)

» 2006年07月31日 16時01分 公開
[加藤亘,ITmedia]
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―― 今後の展開はあるのですか? 続編など。

松本 結果が伴わないと難しいとは思いますが、ファンもいますので継続していきたいとは考えています。その際は当然できるだけマルチで展開していきたい。もちろん新世代ハードと呼ばれるものも、ニンテンドーDSやPSPなどの携帯ゲーム機だって興味があります。

―― その際はネットワークでのプレイが重要になると思うのですが。

松本 実際、本作でも考えていたのですが、テレビの前で集まって遊ぶ面白さをもう一度味わってほしいと、あえてこうしてみました。ですから、もし続編となってもオンラインのみとは限らないと思います。しかし、DSやPSPなどで行うとしたら、1人1画面での対戦を強いられるので、違うシステムにしなくてはならず、慎重に見極めなくてはならないでしょうね。

デイラン 本作は2年前から開発が始まりました。当初からこれまでにないガンシューティングを楽しんでいただきたいと考えてきました。

松本 当初、打撃武器もモーションを作るまで用意していたのですが、コンセプトと違うのでやめました。やはり打撃やアクションばかりだとゲームそのものがぼやけてしまうと判断し、接近した時の投げだけを実装しました(マルチプレイヤーモードでは投げられない)。そのおかげで弾数を大事にし、制限された中での面白味が生きてきました。それ以外にもさまざまなチャレンジをしたので、そういう意味では本作をトライした意味はあると思います。

 国が変われば好みが変わるのはゲームだけのことではない。とはいえ、アメリカと日本の壁は少しだけ変化しているようだ。それが多様化ということなのか、それとも市場の収縮なのかは分からない。ただ、FPSというひとつのジャンルにしてみれば、ずいぶん日本でも受け入れられて来ているし、アメリカでもそれ以外のものに目を向ける傾向にあるように思う。もちろんビジュアルの方向性やゲーム性そのものにお国柄を感じ、遠慮がちになるタイトルもあるだろう。それでも「WINBACK2」のように、果敢に挑戦を続けるタイトルがある限り、ゲームという可能性の扉はまだ開かれていると思うのだがいかがだろうか?

で、マジメな話はここまで

 と、締めようとしていると本作をやりたがる影ひとつ……。スナイパーHだ。唐突に登場したこの女傑こそ、某団体戦形式の大会でスナイパーとなりフィールドに潜伏。突撃する味方のはるか後方から、味方の頭を見事に撃ち抜いていくという、フレンドキラーとして編集部で恐れられた逸材である。そしてついたあだ名がスナイパー……。敵味方入り乱れていようが、的確になぜか味方の頭ばかりを吹っ飛ばしたその腕前と、ルール無用の自分サイズな物の考え方で、今回も対戦を挑みに来たわけだ。

本作は前述したとおり4人対戦が可能。画面を4分割しての「マルチプレイヤーモード」を試してみた。失礼ながらそれほど遊んでいない筆者ですら、武器と戦略、そして戦況に応じては、勝利することができる。その状況を確認してから彼女は戦場に降り立った

 対するは、コーエー側から松本氏とデイラン氏。そしてすっかり土下座が板についたE記者が参戦する。マルチプレイヤーモードでは、それぞれ色分けすることでチーム戦も可能なのだが、今回は個人戦で戦ってもらう。それぞれがハンドガンやバズーカーなど好みに合わせた武器をチョイスする中、当然彼女が手にしたものはスナイパーライフルだった。こうして戦端は開かれた。

 冒頭いきなりスナイパーライフルのスコープ機能に粟を食うスナイパー。何をいまさらだが、まさかの接近戦で奇跡を起こす。いわゆるゼロ距離射撃というやつだ。通常、あまりにも接近しすぎるとストーリーモードでは“投げ”を打つキャラクターだが、マルチプレイヤーモードでは投げが使用できないので、近接戦闘でも銃器を使用することになる。通常ありえないスナイパーライフルのゼロ距離発射で敵を偶然射撃すると一目散に逃げるスナイパーがそこにいた。

 勝負は一進一退。4人もいると誰かが狙おうとすると身をさらすことになり、あらぬ方向から射撃され死亡する。身を隠しているつもりでも上方遠くからのバズーカー射撃で吹っ飛ぶ始末。一瞬たりとも気が抜けない戦況が続く。フィールドが狭かったこともあり、スナイパーHは隠れる場所に苦戦。銃を構えることもままならないまま、3人に圧倒的大差で玉砕していた……。

分かりづらいですが、懐に何かを忍ばせての決死の勝負だったようです

 戦い終わって健闘を称える3人。しかし、彼女ひとりは懐のなにか鋭利なものに手を忍ばせたのを筆者は見逃さなかった。あぶない! みんな逃げて!

 こうしてなだめたりすかしたりして開発者の方々を無事にWINBACK(奪還)。この場を納めたのでした。めでたしめでたし。と、これがAルート。Bルートとして同じ状況をスナイパーHに聞いたところ、「私は別に何もしてないし、騒ぎすぎ」という冷静なお言葉が。なるほど、物事は多面的に見るとこうも違うものなのだと改めて感じる昼下がりでした。


WINBACK2 Project Poseidon
対応機種プレイステーション 2
メーカーコーエー
ジャンルガンアクション
発売日2006年6月29日
価格7140円(税込)
プレイ人数1〜4人
(C)2006 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.


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