札幌から旭川まで、電車で19時間30分かかった件:ねとらぼ知ったかぶりβ版(2/11〜2/17)
ねとらぼの人気記事をランキングでお届けする「ねとらぼ知ったかぶり」。今週はスケスケ水着やバレンタインデーの“うまい棒買い占め大作戦”が話題になりました。「試される大地」で試されたエピソードもお届けします。
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2月8日午前8時30分、北海道出張中の筆者を乗せた臨時特急「旭山動物園号」が札幌から旭川を目指して発車しました。この日は旭山動物園と旭川冬まつりの取材をする予定で、動物好きの筆者は回りの子どもたちに負けないくらいハイテンションで乗り込んだのでした。
旭山動物園号は全5両で、先頭からホッキョクグマ号、オオカミ号、ライオン号、チンパンジー号、ペンギン号と名付けられています。外装のイラストは旭山動物園の元飼育係で園内のイラストデザインを担当していたあべ弘士さんの手によるもの。内装も床からトイレのドアまで、あべさんの描いた動物のイラストが使われています。
座席はカバーにホッキョクグマ、ライオン、カバ、リス、レッサーパンダのイラストが描かれ、耳までついた特別仕様。“どうぶつシート”と名付けられています。また、各車両には座席が丸ごとぬいぐるみで覆われた“ハグハグチェア”があり、記念撮影もできます。
筆者は4号車のチンパンジー号に乗って(全席指定です)、ウキウキしながら外を眺めていました。すると、札幌駅から約10キロほど進んだ厚別駅で、先行列車が止まっているため停車しますというアナウンス。「冬の北海道ではきっとよくあること。そのうち動くだろう」と高をくくっていたのですが、いつまでたっても動く気配がありません。その後のアナウンスによると、厚別駅から30キロほど先の岩見沢付近が猛吹雪となっており、視界不良で列車が止まっているとのことでした。遅れたとしてもお昼ごろには着くだろうと楽観視していたのですが、Twitterで何か情報が拾えないか検索して岩見沢の画像を発見。見た瞬間、絶望しました。車が雪で埋まりかけている……。
そして出発から90分後の午前10時ちょうど、非情にも「旭山動物園号は札幌に引き返します」というアナウンスが流れたのです。えっ……、えっ? 予想外の展開に事態が飲み込めない筆者。動揺する車内。急に天候が回復するかもというかすかな希望もむなしく、アナウンスからさらに1時間ほど停車した後、旭山動物園号は出発したときと逆向きに走り出しました。
「あ、ありのまま起こった事を話すぜ! 俺は札幌から旭川に向かって電車に乗ったと思ったら、2時間半後に札幌で降りていた。何を言ってるのかわからねーと思うが、俺も何をされたのか分からなかった。“試される大地”の片鱗を味わったぜ……」
札幌に着くと、旭川までの列車はすべて運休というアナウンス(高速道路も通行止め)。午後5時再開と言われ、やっぱり午後7時再開と言われ、午後9時にはきっとと言われ、結局再開したのは午後10時。12時間近く札幌駅に足止めされてしまいました。
筆者は運よく再開1本目に乗ることができたのですが、再開と言っても吹雪の中を徐行運転。問題の岩見沢で「夜中で真っ暗なはずなのに、窓から見える景色が吹雪で真っ白」「駅のホームが雪で埋まっている(屋根があるのに……)」という不思議な光景を見ながら、旭川に着いたのは日付が変わって午前3時でした。地元の人が旭川までの電車が止まるのは珍しいと言うほど、すごい吹雪だったようです。
結局その日の取材はすべてキャンセルとなったのですが、翌日のスケジュールに余裕があったため、すべて詰め込む形で何とか予定をこなすことができました。1日ずらしたことで、前日よりいい天気で旭川冬まつりの撮影ができたというのが救いです。オプティマス・プライムの大雪像は、一見の価値がある大迫力でした。旭山動物園のリポート記事も後日お届けしますのでお楽しみに!
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