イソップの「カラスと水差し」、アライグマもできる? 米大学が研究

アライさんもやればできるのだ!

» 2017年10月26日 08時00分 公開
[たけしな竜美ねとらぼ]

 米ワイオミング大学動物生態学部に所属するLauren Stantonと研究チームは、イソップ寓話「カラスと水差し」のように、アライグマが水の中に石を入れて水位を上げ、浮かんできたエサを取ることができるという研究成果を公開しました。

アライグマ カラスと水差し 「カラスと水差し」的状況に挑むアライさん

 「カラスと水差し」は「乾きに苦しむカラスが細長い水差しを発見、その中の水を飲もうとしたところ、水がほんの少ししか入っておらずクチバシが届かなかった。だがカラスは頭を使い、水差しの中に小石を入れて水位を上げ、水を飲んだ」というお話です。

 同大学が公開した動画では、アライグマがこのお話のように、水の入った細長いパイプに石を入れ、浮かんできたエサ(マシュマロ)をつかみ取る様子が見られます。

 これは捕獲した8頭のアライグマに訓練を施し、石を拾って水の中に入れるとエサがつかめる、ということを覚えさせた、アライグマの手先の器用さと好奇心を利用したものです。

 ただし、研究チームによれば「アライグマは“石を入れると水位が上がる”と理解したのではなく、ただ“パイプに石を入れればエサがつかめる”と学習しただけ」なのだといいます。

 その証拠に動画内でのアライグマは、もう一方の水ではない物体が入っているパイプにも石を入れ、その直後にエサを取ろうとしています。また撮影はされていませんが、水位を理解していればより重いものを入れようとするはずが、特にそういった傾向が見られなかったといいます。

 これに関しては「訓練時間が短かったのが原因で、もう少し時間を掛ければ水位の概念を理解するかもしれない」と解説しています。

 研究チームは今後もアライグマのみならず、さまざまな方法で数多くの動物の認知に関する研究を続けていく、とのことです。

たけしな竜美

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

先週の総合アクセスTOP10
  1. 「現場を知らなすぎ」 政府広報が投稿「令和の給食」写真に批判続出…… 識者が指摘した“学校給食の問題点”
  2. 「二度と酒飲まん」 酔った勢いで通販で購入 → 後日届いた“予想外”の商品に「これ売ってるんだwww」
  3. 「思わず笑った」 ハードオフに4万4000円で売られていた“まさかのフィギュア”に仰天 「玄関に置いときたい」
  4. 「なぜ今になって……」 TikTokで“15年前”の曲が大流行 すでに解散の人気バンド…… ファン驚き 「戸惑いが隠せない」
  5. どういう意味……? 高橋一生&飯豊まりえの結婚発表文、“まさかのタイトル”に「ジワる」「笑ってしまう」
  6. サーティワンが“よくばりフェス”の「カップの品切れ」謝罪…… 連日大人気で「予想を大幅に上回る販売」
  7. “世界一美しいザリガニ”を入手→開封して見ると…… 絶句を避けられない姿と異変に「びっくり」「草間彌生作のザリガニみたい」
  8. 「誰かと思った」 楽天・田中将大の“激変した風貌”にファン驚き…… 「一瞬わからなかった」
  9. 複数逮捕&服役の小向美奈子、“クスリ”に手を出した理由が壮絶すぎ……交際相手の暴力で逃亡も命の危機 「バレてバルコニー伝って入られて」
  10. 耐火金庫に“溶岩”を垂らしてみたら…… “衝撃の結果”に実験者も思わず「なんだって!!!」と驚愕【海外】
先月の総合アクセスTOP10
  1. 庭に植えて大後悔した“悪魔の木”を自称ポンコツ主婦が伐採したら…… 恐怖のラストに「ゾッとした」「驚愕すぎて笑っちゃいましたw」
  2. 小1娘、ペンギンの卵を楽しみに育ててみたら…… 期待を裏切る生き物の爆誕に「声出して笑ってしまったw」「反応がめちゃくちゃ可愛い」
  3. 生後2カ月の赤ちゃんにママが話しかけると、次の瞬間かわいすぎる反応が! 「天使」「なんか泣けてきた」と癒やされた人続出
  4. 「歩行も困難…言動もままならず」黒沢年雄、妻・街田リーヌの病状明かす 介護施設入所も「急激に壊れていく…」
  5. 車検に出した軽トラの荷台に乗っていた生後3日の子猫、保護して育てた3年後…… 驚きの現在に大反響「天使が女神に」「目眩が」
  6. 「虎に翼」、新キャラの俳優に注目が集まる 「綺麗な人だね」「まさか日本のドラマでお目にかかれるとは!」
  7. 釣りに行こうとしたら、海岸に子猫が打ち上げられていて…… 保護後、予想だにしない展開に「神様降臨」「涙が止まりません」
  8. 身長174センチの女性アイドルに「ここは女性専用車両です!!!」 電車内で突如怒られ「声か、、、」と嘆き 「理不尽すぎる」と反響の声
  9. 築152年の古民家にある、ジャングル化した水路を掃除したら…… 現れた驚きの光景に「腰が抜けました」「ビックリ!」「先代の方々が」
  10. 「葬送のフリーレン」ユーベルのコスプレがまるで実写版 「ジト目が完璧」と27万いいねの好評