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ホントに立体に見えます
少しずつ一般家庭への普及も進んできたとはいえ、まだまだ敷居の高さはぬぐえない「3Dテレビ」。そんな中、フランスのジョゼフ・フーリエ大学のある技術開発チームが、「特殊なメガネやモニタを必要としない立体視技術」を開発し、iPhone/iPod touch/iPad用のデモアプリをリリースし話題となっています。
この技術は、「Head-Coupled Perspective(HCP)」と呼ばれ、特殊なメガネやモニタを使わず、代わりにiPhoneやiPad2の「フロントカメラ」を利用している点が特徴。利用者の顔をカメラで検知し、「どの方向からのぞき込んでいるか」を映像に反映させることで、擬似的に奥行きや立体感を感じさせる仕組みとなっています。
よく分からん! という方は同チームがYouTubeに投稿したデモンストレーション動画をどうぞ。こちらは4月はじめに投稿されたもので、現在までに全世界で160万回以上にわたって再生されています。
今回リリースされたアプリは「i3D」という名称で、基本的な機能は上記デモとほぼ同じ。空中に浮かぶ水色の立方体や、たくさんのMiiが貼り付けられた角柱など、5種類の立体映像を楽しむことが可能となっています。3Dテレビのように「視差」で奥行きを表現しているわけではないため、iPhoneを動かさなければただの平面ですが、顔を動かしたり、iPhoneを傾けたりすることで、立体を様々な方向からのぞき込むことが可能。実際に試してみると、そのリアルな「立体感」に驚くのではないでしょうか。
この技術が面白いのは、カメラさえあればどんなデバイスにも応用が可能という点。例えばWebカメラのついたノートPCはもちろんのこと、PlayStation MoveやKinectセンサーのカメラを使えば、家庭用ゲームに同様のシステムを組み込むことも不可能ではありません。未来のゲームではもしかすると、壁の向こうをぐるっとのぞき込んだり、キャラクターをいろんな角度から眺めたりといったことが、普通にできるようになる……かもしれません。



ちなみに、以前この連載で紹介した「HoloToy」というアプリも、「i3D」と同様、iPhoneを傾けることで擬似的な立体視を実現しているアプリでした。ただしこの2つは、技術的には似て非なるアプリで、「i3D」がフロントカメラを使っていたのに対し、「HoloToy」では傾きセンサーを使って「どの方向からのぞき込んでいるか」を検知していたのが特徴。
今回あらためて両方の形式を比べてみたのですが、傾きセンサーを利用している「Holotoy」の方が、動き自体はスムーズ。「i3D」の方は顔で認識しているため、若干処理がカクつくのと、また顔がカメラの範囲外に出てしまうと動きが止まってしまうといった問題があり、精度では「Holotoy」の方に軍配が上がります。
ただし「Holotoy」の場合、本体を手で持って使用するのが前提で、例えばiPhoneやiPadを床に置いてしまうと、「のぞき込む」ことは不可能。一方、「i3D」の方はあくまで「顔」で検知しているため、本体やモニタが固定されていても問題ありません。このため前述のとおり、PCのモニタや、据え置きゲームなどにも利用できる点がメリットとなっています。
どちらも一長一短といったところですが、いずれにしても、得られる立体感はかなりのもの。使い方次第では、今後の「3Dゲーム」にも大きな影響を与える技術と言えるのではないでしょうか。
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