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最近、密かな「お坊さんブーム」が来ていることをご存知だろうか。例えば、現在発売中の「美坊主図鑑」は1万部を超える売り上げを誇っており、癒しを求める女性に特に人気があるという。また、お坊さんのバンドが登場したり、フリーペーパーを編集・発行するなど、お寺の外での活動が活発になってきている。
流行的な動きを尻目に、2000年から変わらず続いているお坊さんのバー「VOWZ BAR(坊主バー)」が新宿区荒木町にある。四谷三丁目駅から徒歩3分ほどの、飲食店がひしめく車力門通り沿いの店だ。ここにはサラリーマンやOLはもちろん、バーを目当てに泊まりがけで来る客や、海外メディアを見て興味を持った外国人が連日訪れている。彼らが魅了され、足を運ぶのはなぜか。潜入取材してみた。



店の外観は時代を感じさせる雰囲気。ほっと安心できるような空気が漂っている。細い階段を上がり2階へ行くと、左手に店の扉がある。扉の左上に「檀家制」というプレートが設置されているなど、ちょっとした遊び心も感じられる。もちろん、檀家でなくても利用可能だ。
扉を開けてみると、落ち着いた照明の店内が視界に広がる。カウンター席とテーブル席があり、テーブル席の一部は畳に腰掛けることができる。お坊さんが経営するバーだけあって、和のテイストで統一されている。お賽銭箱や仏壇、曼荼羅や仏教に関するグッズなどが置かれているのもポイント。店内の奥にある仏壇では、営業開始前や営業中にお坊さんがお経をあげている。



店に立つのは、全員僧侶。バーは浄土真宗の僧侶によって運営されているが、他宗派の僧侶も在籍している。お坊さんがお酒をふるまう、というと「宗教的に大丈夫なのだろうか」と感じる読者もいるかもしれない。宗派によって戒律の厳しさはまちまちであり、ここで働くお坊さんが所属している宗派ではバーでの給仕について特に問題はないとのこと。
彼らが坊主バーで働くようになったきっかけは、客としてお店を訪れたり口コミで店のことを知ったりしたこと。最近は寺で人生相談を受ける機会が減っており、バーテンダーとして店に立つことで実践の場を増やすことができるという想いがある。実際、坊主バーに訪れる客としても、悩みや想いを受け止めてほしいというニーズがあり足を運ぶケースも多い。

まずは1杯、と思いメニューを持って来てもらった。さすが僧侶の店、メニューがお経冊子スタイルになっている。バースタッフのアイディアで、お経のように全メニューが書かれているページもあり、面白い。



ここに来たら注文しておきたいのは、やはりオリジナルカクテル。ネーミングは仏教の教えからつけられており、人気なのは「極楽浄土」「愛欲地獄」など。取材当時、悲しい出来事続きで落ち込み気味であった筆者は、明るい未来の訪れを信じたいという強い気持ちから「極楽浄土」をオーダー。フルーティでウキウキするような味が口いっぱいに広がり、アルコールのほろよい効果も相まって、ふわふわと幸せな気持ちに酔いしれることができた。
ちなみに、唐辛子ウォッカベースの「灼熱地獄」はお好みにあわせて辛さを調整してくれる。日頃の行いを悔い改めたいとき、灼熱地獄を舌で味わってみてはいかがだろうか。
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