ボルトやナットなどのジャンクパーツから作品を生み出すアーティスト、下平大輔さん。ハンドメイドの世界に入ったきっかけはプラモデルだった。
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下平さんは子どものころ、プラモデルからハンドメイドの世界に入った。それまでは普通の子どものようだったが、そのときから、どこか普通ではなくなった。
「最初は説明書通りに、いわゆるプレーンビルドを作っていました。その次のステップは彩色なのですが、私はすぐにパーツを分解してほかのものを作ろうとしていました」
はじめから、彼は普通のプラモビルダーとは違う道を進む変わり者だったのだ。だからといってモデル作りの世界でよくあるパーツのディテーリングや素材の加工のようなことをしなかったわけではない。友達がスケールモデルを作り始め、コーティングやウェザリングの技法だけを学んだり、ジオラマ作りに熱中する一方で、彼は一から作り上げることにはまり、マスターモデルビルダーへの道を進んだ。
「ほかの人と同じ道は行かなかったんです。塗装の方には進みませんでした。色は塗らないんです」
彼が金属スクラップから作った最初の作品はメカゴジラだったが、本物のメカゴジラをモデルに作ったものではなく、オリジナルだった。それ以来、彼は捨てられたスクラップを使って新しい生き物を作り続け、今に至る。不定形のパーツを使うのはたやすいが、彼は楽な道を行かない。逆にパーツの形を生かしてデザインを完成させる。彼には、不定形のパーツを使ったり、色を補うことはズルに感じられるのだ。
話を終える前に、彼のスタジオがどんな状態なのか聞いてみた。大量のパーツが散らかっているのだろうか。
「ちゃんと整理してますよ。同じパーツや対になるパーツをセットにしています。生き物はだいたい左右対称ですから」
これが達人の知恵というものなのだろう。
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Photos by Tetsuya Hara






原文:Daisuke Shimodaira – A Master in the World of Magnificent Junk Art [2/2]