鹿児島県の活火山・桜島がほぼ毎日火口から吐き出している灰。空から洗濯物や車を汚し、除去しない限りはその場に残り続けるという、県民にとってはかなりの厄介者だ。なのに鹿児島では無用な灰をわざわざ缶に詰めて販売している。降灰体感缶詰「ハイ!どうぞ!!」だ。

ダジャレかい
「ハイ!どうぞ!!」は、桜島の南に位置する垂水市が降灰事情を広く知ってもらおうと、市役所屋上に積もった灰をふるいにかけて缶詰にしたもの。ラベルに書かれた原材料名は「桜島の降灰、垂水市民の苦悩」、内容量は「ありがたくない。空からの恵み100cc」と、何の変哲もない灰だけを、冗談交えてパッケージングしている。


ラベルにはユニークな表記の数々が

ハイ、開けてみましょう
筆者も1つ買ってみた。ラベルの使用期限に「皆様の興味が無くなるまで」とあったので、帰宅後すぐに開封。フタを開けるには缶切りが必要で、非常時に灰が欲しいタイプの人は缶切りもしっかり備えておくべきだろう。中には黒い灰がこんもり。鹿児島県のその辺の道端や公園に積もっている灰となんら変わりがない。あまりのくだらなさにひとしきり笑った後は、自治体から県民に支給される灰専用のゴミ袋「克灰袋(こくはいぶくろ)」に無言で入れたのだった。

中はまさしく最高にハイってやつだった

どうしよう、本当にいらない

鹿児島県民には灰をゴミとして出せる「克灰袋」というのが自治体から支給される

これに庭や玄関前に溜まった灰を入れて、決まった曜日に決まった場所へ置いておけば、事業者が回収してくれる。さらば、灰よ……
缶詰は2010年10月に1000個限定で試験販売したところ、10日ほどでなくなる人気ぶりだったので商品化した。お土産や教材用として評判が高く、2013年5月の時点で累計約1万7500個も売れたそうだ。2013年が桜島の大正噴火から100周年だったことから記念缶も発売され、現在手に入るのは基本的にこちらとなっている。
価格は1個100円(税抜)で、垂水市牛根麓の「道の駅たるみず」や鹿児島市内の物産販売所などで販売中。

はいどうぞ、とお土産に渡せば、鹿児島県民の灰への苦悩が分かってもらえるはず
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