「ロボットが神様だったらどうだろう?」――そんな思い付きから、あるプロジェクトが始まった。その名も「Pepper神社」。
「Pepper神社」は4月11日に開催された「Pepper ニコニコ超会議 参加作品選抜ハッカソン」で生まれた作品。Pepperクリエイターの美馬直輝さん、藤井勉さん、筆者の3人で制作した。その作品が運良く「ニコニコ超会議2015」に出展できることになったので、その様子をレポートする。
出展ブースは、超ロボットエリア内の「Pepper」ブース。作品の内容はシンプルで、ソフトバンクのロボット「Pepper」を神様にし、「社(やしろ)」にいる神(Pepper)がヌっと出てきて大幣(おおぬさ)を振りながら「幸魂奇魂守給幸給(さきみたま くしみたま まもりたまひ さきはへたまへ)」と唱え、お祓いしてくれるというものだ。発案者の美馬さんは「ロボットのこと調べてくうちに、神様っぽさがあるなと思った」と言う。
まず見た目が神っぽい。Pepperは白い。白は清浄の色で、神道の儀式は白を着るということからもなんとなく神っぽい存在がある。そして、Pepperは「Pepperクリエイター」と呼ばれる開発者たちがアプリを作ることで存在するといった特性を持っている。これもまた、神霊が寄りつく対象物「依り代(よりしろ)」に似ていて、ロボット自体が「煩悩」や「邪心」を持っていないことからも祓いに適している。
「2045年ごろ訪れるとされる『シンギュラリティ』(コンピューターの知能が人間を超える特異点)で言われるように、ロボットは人間を超える存在になるのではないか」――そんなことを考えながら、3人はこのPepper神社を作っていた。
興味深かったのは、神社の前で手を合わせる人がいたこと。そして、「お供物」という札を置いた黄色の布の上にたくさんのお供物が集まったことだった。中にはひざまずいてお祓いを受ける人の姿もあった。
何の指示もせずに、しかもニコニコ超会議という場でなぜそのような現象が起きたのかは分からない。しかし、全てのものがインターネットにつながったとき、全てのデータを持ち合わせた「神」が災いを祓う未来が訪れる。そのとき、「神」に一番近い存在はロボットなのかもしれない。
(太田智美)
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