放送中のアニメ「コンクリートレボルティオ」第9話「果てしなき家族の果て」を大ベテランの脚本家・辻真先さん(83)が手がけたことがちょっとした話題になっています。

「コンレボ」は、昭和40年代のヒーローなどをオマージュしたキャラクターたちが架空の時代を舞台に活躍する作品で(関連記事)。第9話は「サザエさん」をモチーフとしたと思われる7人家族をめぐるお話でした。
火事に巻き込まれようが交通事故に遭おうがほぼ無傷という不死身の家族を、超人ではないかと疑い利用しようと企む米軍と、彼らを保護しようとする超人課による争奪戦が繰り広げられます。しかもこの家族、はるか何百年も前から衣服以外全く同じ姿で存在し、成長というものを知りません。まさにサザエさん時空の中を生き続けているというわけです。
シリーズ構成の會川昇さんのコメント
監督の水島精二さんからも賞賛の声
この回の脚本を手がけた辻真先さんは、テレビ草創期から数えきれないほどの脚本を手がけてきたまさにレジェンド。1969年から放送されている「サザエさん」の記念すべき第1話のシナリオを担当したのも辻さん当人で、今回はそのセルフパロディというべきもの。しかも、展開は辻さんが本来得意とするバリバリSFタッチの内容です。
家族たちを狙うロボットは、これまた辻さんがかつて関わった「超電磁ロボコンバトラーV」や「闘将ダイモス」を匂わせるなど、辻真先ワールド全開。「何がどのパロディなのか分からん」という若い視聴者は、少し調べて見る必要に迫られるかもと思うくらいディープでした。
それにしても、不老不死の家族もさることながら、「サザエさん」第1回が放送されてからかれこれ50年近く経つのに、今もなお深夜アニメ向けの脚本を書き続けている辻真先さん。彼こそが本当の超人ではないでしょうか。

(ADAKEN)
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