12月24日に筑摩書房は、同日に朝日新聞が朝刊に掲載した記事に対して「事実が曲解され、一方の側に偏っている点、誤解を招く恐れが強くあり、看過できぬ」と、修正を求める抗議文を公式サイトで公開しました。

筑摩書房が公式サイトで公開した抗議文
該当記事は、朝刊3面にあった「本の値引き 仁義なき攻防」という見出しの記事。日本の出版界では再販売価格維持制度に基づいて本を定価で販売するのが一般的ですが、出版社から要望があった場合は値引きして販売してもよく、この値引き販売に積極的なAmazon.co.jpの方針に各出版社がまだ賛同していない構図を伝える内容でした。

抗議の対象となっている朝日新聞記事(朝日新聞デジタルより)
記事ではAmazon.co.jpの値引き販売に参加した唯一の出版社として、筑摩書房を紹介。Amazon.co.jpで8タイトルを定価から2割引きで販売しており、そのほか一般書店約100店でも同様の取り組みを始めたと報じました。
これに対して筑摩書房は、自社側からAmazon.co.jpの値引き販売に参加したわけではなく、もともと春から筑摩書房が書店向けに企画を進めていた「読者謝恩価格本セール」にAmazon.co.jpも参加してきたというのが事実であり、両社の立場が逆であると主張。また記事では筑摩書房が「脱再販」に加担しているような文脈で書かれていますが、「読者謝恩価格本セール」は筑摩書房にとって再販売価格維持制度を守り保つための方策の一つとして実施してきたもので、筑摩書房の理念と意志が記事で正反対に書かれていると表明しました。
筑摩書房はこれらの見解を示した上で、記事を手掛けた朝日新聞記者へ抗議。「当社の正式な見解を伝え、あらためて当社へきちんと取材をしたうえで、より正確な記事をなるべく早い段階で掲載する」よう強く要請していると発表しています。朝日新聞から返答が届き次第また公式サイトで報告する予定です。
(黒木貴啓)
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