「落ちた食べ物は安全ではない」との研究結果が、アメリカのラトガース大学から発表されました。当然といえば当然のことですが、これにより「落ちた食べ物に菌が移るまでは数秒かかるので、急いで拾えば食べても大丈夫」と古くからまことしやかに語られる、いわゆる「5秒ルール(時間は3秒、10秒など地域差あり)」が科学的に否定されました。

研究チームが実験に用いた食品は、さいの目切りのスイカ、パン(バターを塗ったものと塗らないものの2種)、グミキャンディの4種類。落とす先としては、ステンレス、セラミックタイル、木材、カーペットの各材質に2種類の細菌を準備し、計8種類の床を用意しました。そして食品と床のすべての組み合わせに対し、落としてから1秒未満、5秒、30秒、300秒と、接触時間別に食品の汚染度を計測。合計128パターンの実験を20回繰り返しました。
結果、多くのパターンで5秒以内に食品は汚染され、なかには1秒未満で汚染されたケースも見られました。なお、最も汚染度が高かった食品はスイカ、低かった食品はグミキャンディ。細菌は移動の際に水分を足がかりにするので、湿った食品ほど汚染されやすいとのこと。もちろん接触時間が長いほど、多くの細菌が移動します。
落とした床の材質で比較すると、カーペットでの汚染度が最も低く、タイルやステンレスでは高いという結果に。木材の場合は、落とした食品によってまちまちだそうです。
研究者は「5秒ルールの背景にある『床との接触時間が長いほど食品は汚染される』という考え方だけは正しい」としつつも「落ちた食品は細菌に瞬時に汚染される可能性がある」と結論づけています。当たり前すぎて書くのも恥ずかしいところですが、拾い食いはダメです。

(沓澤真二)
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