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元受刑者たちの受け入れを決めた地方都市を描き、“問題作”と称された原作・山上たつひこ、作画・いがらしみきおの漫画「羊の木」が、関ジャニ∞の錦戸亮さん主演で2018年に実写映画化されることが明かされました。

財政難と過疎に悩む地方都市「魚深市」が、元受刑者たちを受け入れたことで起こる違和や不信、不安を描いた同作。「がきデカ」「ぼのぼの」などのギャグ作品から「光る風」「I(アイ)」のような不条理・違和感を描いた作品まで、振れ幅の大きな作品を世に送り出した2人のコンビ作は、日常に隠れた狂気を悲劇的で喜劇的なタッチで描き出し、独特な雰囲気が話題を呼びました。

物語の主人公は、元受刑者たちの受入担当となった市役職員・月末一(つきすえ はじめ)。月末を演じる錦戸さんは初めてとなるサスペンス作品の出演に「一癖も二癖もある共演者に『月末』として精一杯翻弄されたいと思います。どうぞご期待ください!」とコメントしています。
また、月末が思いを寄せる元同級生・石田文に木村文乃さん。「黒でも白でもなくグレーな部分に切り込む今回の作品がどんな吉田色に染められていくのか、そしてその一員になれることをとても嬉しく思います」と期待を語っています。
監督は、「桐島、部活やめるってよ」などの作品でも知られる吉田大八さん。「善と悪、普通と異常、自分と他人、地方と中央、生と死。原作『羊の木』に出会ってしまった結果、そういう境目たちとまとめて向き合うことになりました」「ダークだけどカラフル、怖すぎて笑えるような映画を目指します」とコメント。なお、映画のストーリーは原作を大きくアレンジし、全く異なるエンディングが描かれるそうです。
このほか、傲慢な釣り船屋・杉山勝志を北村一輝さん、色っぽい介護士・太田理江子を優香さん、人見知りの清掃員・栗本清美を市川実日子さん、気弱な理髪師・福元宏喜を水澤紳吾さん、強面で寡黙なクリーニング屋・大野克美を田中泯さん、無邪気な宅配業者・宮腰一郎を松田龍平さんが演じます。

不安は朦朧とした人の姿に似ている。恐怖は陽光の中の微笑に似ている。
ぼくは、それを呪文のようにつぶやき、いがらしみきおはそれを震える描線で刻印した。
映像はリレー競技の最終ランナーだ。それがゴールしたとき、ぼくたちは触れるはずである。
窓から差し込まれた見知らぬものの手に。 (原作:山上 たつひこ)
映画化の話をいただいた時は驚愕しました。ほんとは狙っていましたが(笑)。そういう意味でとてもうれしいです。
原作とはまた違った「羊の木」を見られるのを山上先生とともに楽しみにしています。 (作画:いがらしみきお)
僕自身、約2年半ぶりに撮影する映画で、さらに初めてのサスペンスになるのでとても楽しみ(?)というか、ソワソワしています。監督をはじめとして、キャストの方も初めてご一緒する方々ばかりなので、一癖も二癖もある共演者に「月末」として精一杯翻弄されたいと思います。どうぞご期待ください! (主演:錦戸亮)
(C)2018『羊の木』製作委員会 (C)山上たつひこ いがらしみきお/講談社
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