厚生労働省は、国内における受動喫煙を防止するため、飲食店やホテルなど公共施設の建物内を原則禁煙とし、違反した場合は管理者や喫煙者本人に罰金を科す方針で検討を始めました。

今年1月25日に政府は、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向けて受動喫煙の防止対策の強化を検討する「受動喫煙防止対策強化検討チーム」を設立。以降、各省庁の担当者が集まりワーキンググループを定期的に開催し、どのように強化するか具体的に詰めています。10月11日のワーキンググループでは、ホテル協会など民間の関係団体へ意見を聞いていくために、強化の方針についてたたき台を作成しました。
内容は、「喫煙室」など完全に仕切られたスペース内での喫煙は認める前提で、ホテルやレストランといったサービス業施設、駅、空港など、不特定多数の人が出入りする施設の屋内を原則禁煙にするもの。官公庁や競技場は喫煙スペースも認めず屋内を完全に禁煙にし、医療機関や学校は敷地内もすべて禁煙に。違反した場合は、施設の管理者や喫煙者本人に罰金を科すとしています。
このたたき台をもとに関係団体にヒアリングして、引き続き検討を進めていくとのこと。協議次第では方針が変わる可能性もありますが、この内容で規制に必要な法案が国会に提出される可能性もあります。

2014年の世界の受動喫煙防止法規制の現状(厚生労働省が1月に公開した資料「受動喫煙防止対策の現状について」より)
2009年に国際条約「たばこ規制枠組条約」の会合で採択されたガイドラインでは、「すべての屋内の職場、屋内の公共の場及び公共交通機関は禁煙とすべき」「たばこの煙にさらされることから保護するための立法措置は、責任及び罰則を盛り込むべき」と定められています。公共の場を屋内全面禁煙とする法律を施行している国は2014年時点で49カ国。日本は同条約に締約しながらも、飲食店における「喫煙席」といった分煙を認めるなど、受動喫煙の防止対策で世界的に遅れをとっていました。
(黒木貴啓)
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