「家」を買う
人生で一番大きな買い物、家。
不動産屋モデルルームに、若い独身女性が1人で来たら。つい「間違えてきたのかな?」と考えてしまう……。いや、失礼だよね、1人で物件買うのも、ライフスタイル。
「プリンセスメゾン」は、26歳の沼越(ぬまごえ)さんが、マンションを買うために不動産屋に通う話。NHK BSプレミアムで放送中。放映後にNHKオンデマンドでも公開されます。マンガはやわらかスピリッツで連載中です。




池辺葵の原作漫画
原作で、もっさーーーりしている沼越さん。「このもっさりさんがすごい!! 2016」多分1位。おさげでパーカー、地味ーな格好。居酒屋勤務、結婚の予定なし。地味なのが、逆にめちゃくちゃ目立つ。家族やカップル、壮年夫婦が来るモデルルームに1人リュックでふらふら。目がキョロキョロ。しゃべりかたはモソモソ。
これを森川葵が笑っちゃうほど忠実に再現。なんだろう、「この子が自分の働いているところに来たら、心配で取りあえず声をかけちゃう」ような存在感。気にすんなってほうが無理。
想像だけで決めつけて
不動産で働くスタッフの要(かなめ)さんも、さすがに彼女は無理だろうなーと思っていた1人。ある日飲みに行った所、居酒屋でものすごく働いている沼越さんに出くわします。帰り際、彼女が他の店員と話していたセリフ。
「努力すればできるかもしれないこと、できないって想像だけで決めつけて、やってみもしないうちに卑屈になっちゃうのはだめだよ」
これ、沼越さんを見る視線に対しても、同じだと思う。「この子はふわふわしているしお金もなさそうだから、マンションを買えない」……なんて想像で決めつけちゃだめだよ。
不動産屋の社員でやり手の男性・伊達さんがものすごく鋭い。彼はどんな人でも、買おうと考えている人に公平。お客さまの疑問点は、なんだって全て教える。すぐには買わなくても、どこまででも尽力する。ちょっと感情を見せなさすぎるけども、裏表は一切ない人物です。高橋一生が「できる変人」を怪演しているので、必見。
町が人を作る
沼越さん、モデルルームを見ている時に、気になっていたのがキッチンにあるトマト缶。広いマンションなのに、そこ? まだまだ視野が狭い。勉強して再度やってきたときには、材質を細かくチェック。すごい、けどそこだけじゃない。
けれども、住む家を選ぶ視野って、みんなそんなに身についているわけじゃあない。ここからがスタート。家を探すこと、お金を貯めること自体が、成長。
「人が町を作るのではなく、町が人を作る」
オープニングで伊達さんが述べるこの言葉の意味、まだはっきりとはわかりません。けれども沼越さんだけでなく、みんなが成長していく様子が描かれそうです。
ぼくは「東京砂漠」を風呂で熱唱し、飲みに行くのは基本1人、という要さんがステキすぎて、ニヤニヤしています。いいよね東京砂漠。
インタビュー公開中
漫画 第1話
11月2日更新:掲載期間が終了しました
(C)池辺葵/やわらかスピリッツ/小学館
(たまごまご)
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