ご当地の食材を一番おいしく食べる方法を知っているのはご当地の人――。第二回は熊本県の特産品でとっても大きな柑きつ「晩白柚(ばんぺいゆ)」をご紹介します。

第二回「晩白柚」は皮もおいしい
今回取り上げる「晩白柚」はザボンの一種で、柑きつ類の中でも特に果実が大きいことで知られています。今回都内で手に入れたものは1個980円。サイズは直径が20センチを超えていました。


それにしてもこんなに大きい果実、どうやって皮をむくのかすらも分かりません。熊本県南広域本部農林水産部農業普及・振興課の参事、堺さんにお話を聞きました。
堺さんによると、晩白柚を購入した時はヘタが緑色だったり外から触ってみると皮がまだ硬い場合が多いのだそうです。1週間程度様子を見て、ヘタが茶色くなり、手に触れたときの感触が柔らかくなれば食べごろとのこと。

では早速切っていきましょう。晩白柚はとっても皮が厚い果実です。オレンジのようにはむけません。まず上部2センチくらいを切り落とします。続いて縦方向へ八等分程度の切り込みを入れていきます。この時できるだけ果実に傷を付けないように気をつけましょう。




あとは果実を取り出し小房に分けるだけ。皮から実をガバッと外す瞬間はちょっと気持ちが良いです。ちなみに約1キロの晩白柚の場合、皮の重さがどれぐらいあるかというと、約380グラムありました。結構な割合を占めていますね!


きれいに皮をむいてみると、一房あたりの大きさは筆者の手の大きさとほとんど変わりません! とにかくでかいです!

と、ここで一口。サクッとした歯ごたえに甘みと酸味、そして苦味も感じられてとってもおいしいです。独特の食感についつい手が伸びてしまいます。これはハマりそうなウマさ。



このままでも十分おいしい晩白柚ですが、ここからは堺さんに教えていただいたジャムと皮の砂糖漬けも作ってみようと思います。
まずは果肉をお鍋に入れて火にかけます。しばらくすると果汁が出てくるので、別の容器に移しておきます。最後にお鍋に少量のハチミツ入れて煮詰めるとあっという間にジャムができました。




果肉のつぶつぶ感を残して作ってみたのですが、ハチミツの甘味が晩白柚本来のおいしさを引き立てていて風味が良いです。ヨーグルトに入れたり、お肉料理に使うソースに混ぜてみてもおいしかったですよ。


続いては皮を使った砂糖漬けです。まず皮をよく洗い、白っぽい薄皮の部分だけを取り出します。



このとき黄色い部分も捨てずに天日干しするとポプリにできる他、お風呂に入れると爽やかな香りの「晩白柚風呂」が楽しめます。ただし皮膚が弱い人には刺激が強い場合があるので、ご注意下さい。


さて、お話を砂糖漬けに戻します。お鍋いっぱいに薄皮を入れて、お水、お酢大さじ1を入れて10分程度ゆでます。時間が来たらお湯を捨てて、再びお酢、お水を入れて工程を繰り返します。


2回目には皮が透き通って、皮自体が果実の様に見えてきます。ちなみに2回アク抜きをすることで柑きつ特有の皮の苦味が取れるので、ここは手を抜かずにしっかりとやったほうが良いそうです。苦味が気になる方はここでもう一度水に30分ほどさらしてみましょう。
皮の水分をよく絞ったら、鍋に皮、グラニュー糖、晩白柚ジャムを作った時に取っておいた果汁、水を加えて煮詰めていきます。砂糖が入って焦げやすいので小まめに様子を見ましょう。





煮詰まったら鍋から取り出し、皮をバットなどに広げて粗熱が取ります。最後にグラニュー糖をまぶせば、皮の砂糖漬けが完成です。
皮がりんごの砂糖煮の様な食感になっておいしいです。捨てられるはずの皮がこんなにおいしくなるなんて衝撃です……!
12月から4月ごろまでが旬だという晩白柚、最近ではデパートだけでなくスーパーなどでも販売されています。
(Kikka)
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