ついに火を噴くやしろあずきの中二病時代の遺物。
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中二病グッズ、公開!

「あ、見せてもらう前に……やしろさんは自分をどの種類の中二病だったと思ってるんですか?」

「真性型ですね。それも重度の」

「なるほど……でも真性型は本当にその道を極めてるみたいな人しかいないですからね……なかなか真性だと認めるのは難しいというか……」

「あ、これが僕が中学生のころの写真です」


「はい。重度の真性型ですね」

「判断早ッ!!!!」

「重度の真性型だと思います」

「なんで2回言ったんですか!!! そんな、まだ服装しか見せてないのに! これだけじゃ判断材料として足りないんじゃないですか?」

「いえ、前も言った通り、真性の人は内なる中二病を外に思いっきり出しちゃうのが特徴でして……それはもちろん服装にも当てはまるわけで。それにしてもこの服装は……クフゥッ」

「笑わないでくださいよ! 恥ずかしくなってきた……」

「いや、恥ずかしがることはないんですよ。みんな誰もが中二病ですから……フフッ……でも良いですね……服装が……なんというか悪魔みたいな……これ、やっぱり自分の中で設定とかあったんですか? 悪魔の生まれ変わりとか……」

「ルシフェルです……」

「え?」

「堕天使ルシフェルの生まれ変わりだと思っていました……」


「ンヒーーーーッハハハハッ……く、口癖というか、決めぜりふとかもあったんですか?」

「(めちゃくちゃ笑ってくるなこの人……)……決めぜりふ……というか当時よく言ってた言葉は眠りたまえ、闇の奥底に。……ですね」


「ンハハハハハハハハッハ!!!!!」

「もうダメ!! ダメです!! 次!! まだ持ってきたものあるんですから!!」

「ま、まだあるんですか……あー面白かった……」

「もう写真は最後に出せばよかったですよ……ええとですね、これは中学時代に使っていたノートですね」

「ノート」


「うわっ」

「うわってアンタ」

「うーんなるほど……これはなかなか……なかなかですね……結構なパンチ力が……」

「あ、それとこれが光聖の書と黒の書ですね」


「そんなあっさりRPGの最重要アイテムみたいな名前のものを出されても困る」

「持ってきたのはこれぐらいなんですが……一応中身も見ます?」


「もうこれだけでも十分なんだけど……でも気になるからちょっと……」

「OKです!! じゃあいきますね!」

「(見てほしいのかこいつ……?)」

「最初にお見せしたダークノートの中身から……これがキングダム・ヘル・ヘルドラゴニアです!」



「強そうですね……主に地獄が名前に2個ついてるところとかが」

「何でも数は多い方がいいに決まってるじゃないですか」

「若き日の自分のミスを認めてください」

「そしてこれがフルメタル殺人マシーン」


「名前が物騒すぎる」

「もろにドラ●エに影響を受けていることが分かりますね。さて、それでは次は光聖の書から……漆黒のダークデーモンデスラッシャーです」


「あの、ものすごく闇系のネーミングなんですがこれ光聖の書じゃないんですか?」

「光の中にも闇は生まれる……そういうことじゃぁないでしょうか。当時の僕が伝えたかったことは」

「そういう屁理屈で返してくる子ども最近多いんですよね」

「ごめんなさい。では最後に黒の書から深淵の覇者デスタークですね。こいつはラスボスみたいな感じを想定して描いた記憶があります」


「ラスボス、下半身と左腕あたりが吹き飛んでるけど大丈夫ですか?」

「子どもはほら、飽きるのが早いから……まあ、見せれるのはこれぐらいですかね。他にもあるんですが、大阪でやったトークショーでお客さんに全部ばらまいてしまって」

「なんでそんな地獄みたいなイベントを……」

「さて、先生どうでしょう! ここまでいろいろ見てもらった上であらためて僕はどのタイプの中二病だったか診断してください!! さあ!」

「いや、もう最初と変わらず普通に重度の真性型ですね」

「そうですか……」

「あ、変えたほうがよかったですか? じゃあ超絶望級の真性型で」

「先生ダン●ンロ●パ好きでしょ」

「はい? 何ですかそれ」

「……まあいいです。僕が真性型だってことは自分でもよく分かってましたから……ただ、僕が聞きたいのはアレです! 僕と同じぐらいの症状の中二病の子を先生が今まで見たことあるかなんですよ!!!」

「ああ、そういえばそう言っていましたね」

「ぶっちゃけてどうですか? 今まで色んな人に自分の中二病時代の話はしてきたんですが、ここまで酷かった人は見たことがなくて……これで現役の中学教師までもが見たことないなんてことになったらもう僕は真性型中二病のレジェンドを名乗ってもいい気がしてきました」

「そうですね、素晴らしい称号を手にする直前で申し訳ないんですが……やしろさんぐらいの症状の子は、普通にいましたよ」


「え……いるんですか」

「はい。います」

「いるんですか…………」

「なんで残念そうなんだ……前に話した通り、中学生なんて中二病は基本的に全員に発症するものですから、そうやって中二病の心を自分の心の中に留めておけず、外見や行動にもモロに症状が表れてしまうハイレベルな子は多くはないけどそれなりにいましたよ」

「ダークノートみたいな黒歴史ノートを作ってたり……?」

「いました」

「意味もなく十字架を描きたがったり……?」

「いました」

「道に落ちてるカラスの羽を拾って身体中に貼り付け堕天使になった気分を味わったり……?」

「いたんじゃないでしょうか……そんなことやってたんですか……怖……」

「そうか……いたんだ……なんか……なんかスッっとしたというか……なんか……救われた気がする。中学時代からずっと心にのしかかってた何かから……」

「程度の差はあっても、自分はどこかが特別な人間だと思い込もうとする中二病の本質は同じだと思います。やしろさんだけが異常ってわけでは……うーん、そうですね。異常ってわけではないです」

「なんでちょっと迷ったの?」