約20年前、格闘家、ヒクソン・グレイシーとの世紀の一戦に臨んだ元プロレスラーでタレントの高田延彦さんが、10月9日6時30分から放送のインタビュー番組「ここから」(NHK総合)で当時を振り返ることが明かされました。

立ち技では「K-1」がスタートし、ほとんど無名だったブランコ・シカティックがKOの山を築いていくなど、国内での格闘技熱が高まりつつあった1990年代前半。時を同じくして総合格闘技の世界を圧倒的な強さで席巻していたグレイシー柔術のホイス・グレイシーに「私の十倍強い」と言わしめたヒクソンと、当時日本のプロレス界を代表する1人だった高田さんが対決を迎えたのが、1997年10月11日に開催された「PRIDE.1」でした。

“400戦無敗”のキャッチコピーや、来日後に山ごもりする様子などが報道され、神秘的な強さを感じさせたヒクソンとの一戦は、地上波中継ではなく、当時本稼働しはじめた「パーフェクTV!」(現スカパー!)の「FIGHTING TV サムライ」のペイパービューで中継。5分12ラウンドで行われた試合は、高田さんに特に見せ場もなく、ヒクソンの腕ひしぎ十字固めにより1ラウンド4分47秒で決着。その後PRIDEはシリーズ化され、翌年のPRIDE4で再び両者は対決する(そしてまたしても同じ技で敗れる)など、結果的にこの試合が総合格闘技の人気に火を付いていくことになりました。
1976年6月26日に行われた、アントニオ猪木とモハメド・アリの格闘技世界一決定戦に比肩する伝説の一戦を20年ぶりに振り返る高田さん。番組説明では、「ヒクソンの強さを体感できた僕は、幸運だったのかもしれない」という高田さんの言葉が紹介されている他、「負けることを恐れるな。負けて見えてくることもある」という哲学に迫るとしています。
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