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絵本作家の早田優さんが12月9日、虚血性心不全のため亡くなった野村沙知代さんとの思い出をつづったブログを更新。早田さんは、2004年に沙知代さんとの共著作『NORA―老犬は去り行くべきか…野良たちの選択』を出版しており、その生き方を間近で垣間見る機会が多かったようです。

最後の再会となった2011年当時の写真を公開した早田さん。突然の訃報に思い出がよみがえったようで、夫の野村克也さんとの夫婦関係や、母親としての信念についてなど、印象的なエピソードを多くつづっています。

絵本の打ち合わせで沙知代さんの自宅を訪れた際には、克也さんに手料理を振る舞う姿など、温かな夫婦関係を目にすることもあったという早田さん。「お二人は本当に仲良くて羨ましい夫婦関係でした」と長年寄り添った2人への憧れを明かし、「監督と一緒にいる時の沙知代さんが一番女性らしく、可愛いらしかったです」と沙知代さんの愛らしい一面に思いを馳(は)せていました。
妻として克也さんを支えただけでなく、現プロ野球コーチの克則さん、前夫との間に授かった団野村さん、ケニー野村さんと3人の息子の母親でもあった沙知代さん。早田さんには、「川に自分の子供と旦那が流されてしまったら、貴女はどっちを助けに行く? 私は、間違いなく息子ですよ!」と何度も母親としての信念を語っていたそうで、この複雑ともいえる異父兄弟への思いは絵本の内容にも表れていたようです。

犬の親子3代が紡ぐ物語をメインとした同作ですが、祖父、息子、孫とそれぞれが違った犬種で描かれており、これは沙知代さんからの要望だったとのこと。制作途中でその指示を受けたという早田さんは、「同じ犬種のはずだと私は思い込みがあり」「絵を描いてる途中から文章が変更になり私は当初戸惑いましたが、、、」と矛盾があるともいえる修正に困惑した当時の心境も吐露。
しかし、「沙知代さんの過去について昨夜知ったことがあり」と異父兄弟の事実を知った早田さんは、ラストシーンの親子3代が仲良く描かれたページを見て、「自分の子供たち三人ともみんな平等に愛していたことを絵本に遺しておきたかったように感じたのでした」と沙知代さんが絵本に込めた思いを悟ったと明かしています。
最後には、「沙知代さんとの出会いから色々な事を学ばせていただきました。すべてを含めまして心より感謝しております」と感謝の言葉を残した早田さん。ファンからも「本当に残念です。『NORA』大切にし孫たちに読んで聞かせます」「いままでありがとう。ゆっくり休んで下さい」と訃報を悔やむメッセージが届いています。
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