佐賀県立博物館は、現存最古と考えられる観応2年(西暦1351年、南北朝時代)の刀剣書「銘尽(龍造寺本)」が発見されたと明らかにしました。2月4日まで原本と、資料に名前の出てくる刀工の銘がある太刀など3点を展示します。

佐賀県立博物館で、原本と太刀が展示されています
銘尽(龍造寺本)は同県立図書館が収集・保存する歴史資料の中から見つかったもの。刀剣書とは刀工の名前や説明などが書かれた書物で、同書にも古代から中世にかけた刀工の名前280人以上が墨書で記載されています。当時は紙が貴重だったため、「申状土代」と呼ばれる訴状の下書きの裏に記されています。
銘尽(龍造寺本)自体は佐賀県の重要文化財に指定されていますが、内容については検討されておらず刀剣書としては認知されていませんでした。九州産業大学基礎教育センターに勤める吉原弘道准教授が研究した結果、国内で一番最古の刀剣書との評価に。吉原氏は今回の研究について、後日論文で公表する予定となっています。

表に書かれている「申状土代」
この文書は、足利直冬に恩賞として旧領回復を訴えるため、彼の陣中に滞在していた龍造寺家政が、直冬か関係者が持っていた刀剣書を借用して書き写したものと推定されています。収録された刀工の中にはこれまで現存最古とされてきた「銘尽(観智院本)」に記載されていない刀工の名前も含まれています。

申状土代の裏に書かれた「銘尽(観智院本)」 数々の刀工の名前が記載
銘尽(龍造寺本)の展示は佐賀県立博物館の2号展示室で行われ、時間は9時30分から18時まで。今回の発見により、また新たな歴史の事実が浮かび上がってきそうです。
(大里ミチル)
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