ある現場で遭遇した2人の“そうじ屋”のやりとりを描いた4ページ漫画が、その巧みなシナリオ構成からTwitterで称賛を浴びています。最後の1コマに待っているオチが痛快で、どうしても初めから読み返してしまう……! 作者はニコニコ静画で漫画『九十九の満月』を連載中のクリエイター、小雨大豆さん(@kosamedaizu)。

漫画「そうじや」(画像提供:小雨大豆さん)
漫画では、ある組織を始末しに建物へと潜入した男が、モップで床を磨いているエプロン姿の女の子とばったり鉢合わせになります。焦りながら「お前は誰だ!?」と尋ねると、「私ですか? “そうじ屋”ですが…」とのほほんとした返事が。
女の子は明らかにクリーニング業者にしか見えないのですが、「なんだ同業者か…」と“そうじ屋”=“殺し屋”だと受け取って安心する男。「あなたも“そうじ屋”さんなのですか?」「ああ 酔狂組のもんだ」「私ニコニコクリーンハウスのものです!」「なんつう物騒な名前じゃ!」と、そのままめちゃくちゃな会話が続いてしまいます。アンジャッシュ状態だこれ。


その後女の子が「もうほとんど片付けちゃいました」「薬品使えば一発ですよ」と答えるたび、かわいい顔してヤバイやつだと男は震え上がります。どうしてこの「そうじ屋」をやっているのか聞くと、「ゴミをまとめて片付けたり 一気に根こそぎ綺麗にしたとき… とっても楽しくて(ハート)」と満面の笑み。「本物のサイコパスじゃ!」と男は真っ青になります。

しかし最後の4ページ目。「お前の一番得意な“えもの”は何だ?」と問われたところ、女の子は「え? 私のはえーとこの…」とエプロンのポケットをまさぐり、「トカレフTT-33です」と拳銃を取り出すのでした。「すれちごうておらんのけぇ!!」と盛大にツッコむ男。そう、これまでクリーニング業者を殺し屋だと勘違いしたまま会話が進む“すれ違いコント”が発生していたかと思わせておいて、女の子も普通に殺し屋だったのです。だまされた!
“そうじ”の意味の多様性、笑いのパターンとして有名な“すれ違いコント”でうまく読者を誘導しながら、最後のコマで大ドンデン返しを披露する見事な構成。Twitterでは投稿から1週間で8万回近くリツイートされるなど大反響となり、「よくあるすれ違いネタかと思ったら違った!」「アンジャッシュと思いきやマジだった」「オチで腹筋もっていかれた」「やられたww」と興奮、驚きの声が相次ぎました。
女の子が殺し屋だった場合、1〜3ページ目に何か矛盾が発生したりしないのか? そもそもヒントとかあったのでは? と読み返したくなりますが、その辺り丁寧に伏線が張られていたことがわかって2度感心してしまう漫画。小雨大豆さんの作品にはこうした仕掛けのある話が多いらしく、いろんな作品を読んでみたくなります。
画像提供:小雨大豆さん(@kosamedaizu)
(黒木貴啓)
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