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シェアハウス「かぼちゃの馬車」の経営破綻問題から明るみに出た「スルガ銀行不正融資問題」。ねとらぼ編集部では関係者を取材し、スルガ銀行の複数の行員がローンの審査を不正に通すために「通帳の改ざんを指示した上で添削」したり、「(実際の内容とは異なる)フリーローンの名目の指示」を行っているLINE画像を入手しました。


スルガ銀行の行員がウソのフリーローンの名目を指示するLINE。ローンの使用用途を行員が考えるという言葉も……(提供:加藤博太郎弁護士)
そもそもどういう問題なのか
女性専用シェアハウスとして関東を中心に展開していた「かぼちゃの馬車」。土地や資金がなくてもシェアハウスのオーナーになれて、家賃収入を三十年間保証するとうたって出資者を集めた後、運営事業者が経営破綻し、多額のローンを抱えた被害者(シェアハウスオーナー)が生まれています。
しかし被害に遭ったオーナーの多くは自己資金がほぼ0円の状態。一体どうやって土地代と建物の建築費を用意したのか。ここで出てくるのがスルガ銀行の不正融資です。

不正融資問題に揺れるスルガ銀行(編集部撮影)
まず販売代理店がシェアハウスなどの事業企画書を作成してオーナーを勧誘します。ある販売代理店は「月額賃料69万2000円を30年間保証する」として、オーナー(被害者)に土地を6100万円で、建物を3100万円で契約させました。これにより合計9200万円が必要となりますが、自己資金の乏しいオーナーは、銀行から融資を受ける必要が出てきます。

今回の騒動“スルガスキーム”を簡略に表した図(編集部作成)
通常の銀行融資では、「自己資金が融資希望額の数割必要(銀行によってさまざま)」など厳しい審査の条件がありますが、今回の案件では「通帳のコピーを改ざんする」という前代未聞の手口で審査をすり抜けていたことを複数の関係者が指摘しています。
スルガ銀行は融資の際に、通帳原本ではなく、通帳のコピーを提出させるという珍しい手法を採用しており、これを逆手に取った販売代理店が、画像加工ソフトなどを使って、さもオーナーに自己資金があるかのように見せかけていたのです。
いうまでもなく、通帳のコピーを改ざんして銀行の融資を受けることは許されませんが、こうした加工は販売代理店がオーナーに無断で行っているケースも多く、問題が大きくなるまで改ざんを知らなかったというオーナーも少なくないようです。

スルガスキームの一例(編集部作成)
こうしてスルガ銀行は9200万円の融資を認め、オーナーは月額69万2000円のサブリース(※)収入から月々42万円を返済し、毎月27万2000円の利益が得られる予定でした。ところが、運営会社「スマートデイズ」は経営の悪化を理由に、サブリース契約を一方的に解除。オーナーは得られるはずだった69万2000円の保証を失ったのにもかかわらず、毎月42万円の返済に追われています。
(※)サブリース事業……物件の所有者がサブリース会社(スマートデイズなど)に一括して物件を借り上げてもらう「転貸」のこと。「かぼちゃの馬車」の場合、「30年間定額の家賃を保証する」とうたっていた
当初はスマートデイズの事業の見通しの甘さが原因と見られていましたが、事態が明るみに出るにつれて、スマートデイズ以外のサブリース物件(スルガ銀行融資)が同様の手口で破綻していることが発覚。シェアハウスの建築・管理を行っていたサクトインベストメントパートナーズ、ゴールデンゲイン、アパート経営を勧めていたガヤルドなどでも同様の被害が確認されています。
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