「経団連の会長に中西宏明氏が就任した5月、経団連会館の会長室に初めてPCが設置された」との記述が読売新聞10月24日朝刊に掲載され、「こんな時代に」「平成も終わるというのに」とネットを中心に驚きの声があがっています。

読売新聞10月24日朝刊の記事
日本経済団体連合会(経団連)は、東証第一部上場企業を中心とした日本企業1376社、製造業やサービス業といった業種別全国団体109団体、地方別経済団体47団体などから構成される一般社団法人(数字は2018年5月31日時点)。日本経済の発展を目標に、経済界の重要課題について意見を取りまとめて政界や会員企業に実現を働きかける役割があります。2016年には「プレミアムフライデー」を推進し、各企業に協力を求めました。

経団連の機構図(経団連公式サイトより)
話題となった記述は、連載「解剖財界」の第1回目となる記事「復権へ 中西流改革」に書かれていたもの。2018年5月に会長就任した中西氏が常識にとらわれずに経済連の改革の発信に努めている姿を紹介した記事でした。

経団連公式サイトの会長挨拶にある、中西氏の写真(経団連公式サイトより)
記事では中西氏のさまざまな改革のエピソードが紹介されています。その一例として記述されていたのが「就任の際に会長執務室の卓上に初めてPCを持ち込んだ話」でした。
記述によると中西氏はPCで事務局の役員やその部下にメールで施策の進展などを問うらしく、過去に部屋でPCを操る会長はいなかったとのこと。またメールを受け取った職員が「最初は本当に驚いた。これが中西さん流だ。主に紙でやり取りしてきた職員の働き方を変えようとしている」と発言したとし、会長の革新ぶりを伝えていました。
しかしTwitterではこの「PC初導入」のエピソードについて、むしろこれまでPCがなかったことに疑問を覚える声が続出。「今となってようやく業務で『メール』を使える経営者が会長になったのか」「平成の終わりに会長からのメールに職員が『驚いた』という経団連、心配になってくる」「異世界転生モノかよ」。例の記述をいち早く取り上げたツイートは3万回近くリツイートされています。
経団連の広報室に取材したところ、中西氏就任まで会長執務室にPCが設置されてこなかったのは事実とのこと。それまで無かった理由、過去にメールで連絡をすることがあったかについては不明ですが、役員などとのやりとりは主に紙や対面、電話で行ってきたといいます。「ただし室内に無いからといって、実際に歴代会長がPCを扱って来なかったかどうかはわかりません。またタブレットやスマホなどを操作していた可能性もあります」と説明しました。
(黒木貴啓)
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