学校の授業で習う赤道。ブラジルやケニアを通っている緯度0度の線です。
世界地図では赤い線で描かれることが多いですが、もちろん実際に赤い線が地球上に引かれているわけではありません。
ではどうして「赤」道というのでしょうか。
「赤道」には2種類ある!
実は赤道には2種類あります。
地球上の赤道
1つは普段私達が使う意味で、地球を自転軸(北極と南極を結んだ線)と垂直になるように半分に切ったときの断面の線を指します。地図に引かれている線は、この赤道です。

天の赤道
もう1つは天の赤道です。
夜空に輝く星は遠すぎて距離感が分からないので、まるで球に貼り付いているように見えます。この仮想上の球を天球といい、北極の真上にあたるところを天の北極、同じく南極の真下にあたるところを天の南極といい、地球の赤道を天球に映したものを天の赤道といいます。古代の人は地球や太陽ではなくこの天球が回転していると考えていました。

昔の図で赤い線を使っていた
農作業に必要不可欠な暦を作るために古代中国でも星の観測が行われ、渾天儀(こんてんぎ)という観測機械や星図が作られました。

そしてその渾天儀や星図では天の赤道を赤い色で表したので、赤道の名前がつきました。日本は中国から天文学を学んだので、赤道という名前も同時に伝わりました。なぜ赤色が使われたかに関しては陰陽五行思想が関わっていると考えられています。
黄道や白道もある
天球上で色分けされている線は赤道だけではありません。
地球は太陽の周りを1年かけて公転しているので、地球から見たときに太陽が見える位置も1年掛けて天球上を1周します。この太陽が見える位置の軌跡のことを黄道(こうどう)と呼びます。そして、うお座やてんびん座など星占いで使う12星座はこの黄道上にあるため、黄道12星座と呼びます。
また、月は地球のまわりを1カ月かけて公転しているので、月の見える位置は1カ月かけて天球上を1周します。この月の見える位置の軌跡が白道です。
「赤道」は英語で何という?
英語で赤道はequatorといい、こちらは等分するという意味で、赤という意味はありません。なぜ等分なのかというと、赤道直下では昼と夜の長さがほぼ等しくなるからです。よく見るとイコール(equal)と似ていますね。また赤道が通る南米の国「エクアドル」は、スペイン語で赤道という意味があります。
ちなみに
赤道直下の国という言葉がありますが、赤道は地表にあるはずなのにどうして下なのだろうと思ったことはありませんか? この赤道は地球の赤道ではなく天の赤道のことだと考えると納得がいきますね。
参考文献
日本大百科全書(ニッポニカ)
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