Amazon.co.jpで自身の漫画作品を無許可で使った玄関マットが販売されているとして、Twitterで複数の漫画家が購入しないよう注意を呼び掛けています。

漫画を無許可で使用している玄関マット業者の、Amazon.co.jp出品一覧
問題が広く認知されるきっかけとなったのは、漫画『いとしのムーコ』の作者・みずしな孝之さんのツイート。同作のキャラをプリントアウトした玄関マットがAmazonマーケットプレイスで販売されており、3月26日に「無許可無認可のものなので購入されないようお願いします」と周知しました。他の漫画やアニメを使った玄関マットも大量に出品されていたので、「『作品名+玄関マット』で一度で検索されてみたほうが良いかもしれません」と注意喚起します。

みずしなさんのツイート
これを受け、他の漫画家が「自分の漫画も勝手に玄関マットになっていた」と相次いで報告する事態に。日本橋ヨヲコさんは『G戦場ヘヴンズドア』が無断で玄関マット化され「完全にパチもんだから読者様は買わないでね」とツイート。山田恵庸さんも『エデンの檻』が使用されており「買わないよう気をつけてください!」と訴えました。
『ドリフターズ』の平野耕太さんも
むしろ流れに乗れたことを喜ぶ、『ノノノノ』『極黒のブリュンヒルデ』の岡本倫さん
販売元の名前はwanshang eredで、漫画やアニメの絵が入った玄関マットを1000点以上出品。価格は送料別で1枚1997円です。全て著作権者に無断で販売していると見られ、中には『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(秋本治)、『サイボーグ009』(石ノ森章太郎)、『Dr.スランプ』(鳥山明)など言わずとしれた人気作品を扱ったものもあります。

『あしたのジョー』の玄関マットも……こちらも無断使用の可能性が高い
商品写真はコミックスの表紙を適当にトリミングして玄関マットに合成しているようなものが多く、Twitterでは「雑な仕事だなぁ」「果たして売る気はあるのか」とずさんさに呆れる声も。それでもファンが正規品と勘違いして購入する可能性もあり、販売業者に対し「控えめに言って下種の極み」「ホントいい度胸してるわ」「海賊版玄関マット」と批判が続出しています。

同じような「海賊版バスタオル」も
この他Wanshang Rrという業者が同じように漫画やアニメの画像を使ったバスタオルを大量に販売しており、「この手の許可取ってなさそうな商品amazonに転がってるよね」「アマゾンは無法地帯だからなマジで」とAmazonのチェック体制に厳しい指摘も。Amazon.co.jpでは過去にも、電子書籍の自主出版サービスを使って個人が海賊版サイト「漫画村」にあった海賊版データを「Kindle」で販売するといった事案が発生していました(関連記事)。今回の“海賊版玄関マット”もAmazonの審査の甘さが要因の1つと言えそうです。
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