プロ野球セ・パ交流戦が開幕する6月4日、毎年恒例の千葉ロッテマリーンズ名物「挑発ポスター」の掲出が始まりました。今回は2016年に登場したスーパーロボット「非交流戦士マジワラン」が復活(関連記事)……いや、交流戦なんだから“交われ”ってば。

2016年のポスターはファンに好評で、チームの交流戦成績も12勝6敗で2位と好調だったことから、マジワランが進化して再登板。2019年版でも、セ・リーグ各球団のイメージが盛り込まれた変形ロボットを打ちのめす、相手をあおる気まんまんのポスターに仕上がっています。




対阪神タイガース戦ポスターのキャッチコピーは「その読み、的外れやのぉ〜」と、相手の矢野燿大監督をいじる駄じゃれ。マジワランが戦うのも「端っこギリギリに矢が刺さった的」から変形するトラ型ロボットと、周到に「的外れ」を強調しています。

東京ヤクルトスワローズ版は「負けがチカチカ! 三振の山だ!」(青木宣親選手と山田哲人選手のもじり)、横浜DeNAベイスターズ版は「黒星でもうラミっこなしよ!」(球団名とラミレス監督のもじり)といった調子で、ポスターは駄じゃれの嵐。中日ドラゴンズ版も、「負けないよーだ」と与田剛監督をもじったシンプルなネタです。しかし、マジワランが締め上げているロボットのモチーフは伊東勤ヘッドコーチという、2017年までマリーンズの監督だった人物……急に生々しい感じ出すのやめてよう。



球団事情が特に色濃く出ているのが、対読売ジャイアンツ版。「888888(ハハハハハハッ)! みんな、丸のみしてやる!」と、背番号8の丸佳浩選手をいじっています。そして巨人側のロボットは資金豊富な球団らしく、がま口財布から変形する設定。2018年、広島カープ所属だった丸選手がFA宣言した際、巨人との争奪戦に敗れた件が尾を引いているとしか思えない。

そして、対広島カープ版は「どん底へ、いって鯉」と、鯉のぼりから変形する鯉型ロボットをひとひねり。そのモチーフは、丸選手の人的補償でジャイアンツからカープへ移籍した長野久義選手だそうです。戦っているのはロボットなのに、人間模様が浮き上がってくるあたりが切なくも面白い。

ポスターは交流戦期間中、球場の内外やグッズショップ、県内の商業施設などに全7種類合計で約7000枚掲出されます。マリーンズは交流戦開幕前で、5位ながら首位まで3.5ゲーム差の位置。同リーグでの対戦がない交流戦中、順位がどう動くのか楽しみです。
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