大きなトレーラーに乗せられた鉄道車両が、ゆっくりと道路を運ばれていく――。鉄道好きはもちろん、そうでない人もテンションが上がる光景です。

でもそんな大掛かりな陸送は、大抵は夜間に行われます(関連記事)。なかなか観に行く機会がない……と考えているあなたにうれしいお知らせです。なんと、昼間に高速鉄道の車両の陸送が見られるイベントが、2019年7月14日に山口県下松市で開催されるんです!
それが、下松市政施行80周年記念事業として行われる「道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト」です。

陸送されるのは、英国の都市間高速鉄道計画(IEP:Intercity Express Programme)で使用される鉄道車両「Class800シリーズ」の先頭車両2台。Class800シリーズは下松市内の日立製作所笠戸事業所で製造されていて、英国で既に2017年から活躍しています。
今回は市内外から3万人を超える観客が集まったという2017年の陸送イベントの「再来」。日立製作所笠戸事業所正門から徳山下松港下松第2ふ頭まで、約2キロの距離を約1時間かけて移動します。

イベント当日は、下松市市民運動場周辺でグッズ販売やエンディングセレモニーを、くだまつスポーツセンターでも同じくグッズや飲食物の販売、大型ビジョンでのパブリックビューイング放送などが予定されています。
なお、Class800シリーズの製造はもう終盤に差し掛かっています。ここでClass800シリーズが陸送される勇姿が見られるのはこれが最後のチャンス。見逃せませんね。


クラウドファンディングでもイベントを応援できる
またクラウドファンディングサイトのReadyforで2019年6月30日まで、応援プロジェクト「鉄道ファン必見!最後の英国高速鉄道車両イベントを成功させたい」も行われています。

支援によるリターンには車両クリアファイルやステッカー、下松特産品などのグッズのほか、非売品の「Class800シリーズノベルティ」(2万円支援コース)、来場できない人向けの「グッズ全部コース」(4万円支援コース)、さらには特別観覧席で観覧と撮影ができる「特別観覧&撮影チケットコース」(5万円支援コース)や「特別観覧・撮影チケット&山下工業所制作の打ち出し板金記念プレート」(10万円支援コース)などがあります。
目標額は500万円。今回のクラウドファンディングプロジェクトは達成後支援型(All or Nothing形式)のため、目標金額を達成しないと支援金を得られません。そのため実行委員も「なんとか成立させたい」と意気込んでいました。興味のある人、「陸送ファン」や「撮り」の人はチェックしてみては?
(鶴原早恵子)
【2019年6月12日21時更新】取材対象の道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト実行委員会様の要望により、一部画像を差し替えました



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