漫画家のカメントツ先生(@computerozi)がTwitter上で連載中の「こぐまのケーキ屋さん」。今週は第282話〜第285話を振り返ります。
作者:カメントツ

1986年生まれ、愛知県出身。デザイナー、イラストレーターを経て2014年から漫画家としての活動を開始。現在は小学館「ゲッサン」で「スタッフがおいしくいただきました」連載中。ほか代表作に、「カメントツのルポ漫画地獄」(オモコロ)、「カメントツの漫画ならず道」(ゲッサン)など。
Twitter:@computerozi
「あおいあおいそらのしたで」




ヒトもクマもセミも、大変なことをする前は
「かきごおりはじめました」(第275話参照)の張り紙がされた店内に、「たいへんです!!」と慌てて戻ってきたこぐま店長。一体なにがあったのかと聞くと「けがをしたむしさん」を見つけたようで、店員さんが一緒に見に行ってみると……?
そこにいたのは、木にとまって脱皮(羽化)途中の蝉。殻が割れているのを見て心配していた店長も“へんしん”中だと知って安心し、出てきた白と緑色の透き通った成虫を見て「せみ!」「なんてきれいなんでしょう!」と嬉しそうです。これは貴重な体験!

成虫に変態したばかりの蝉を惚れ惚れと見つめるこぐま店長。店員さんも同意しつつ、今は体が柔らかくて弱く、それを乗り越えてやって飛べるようになることを説明します。すると店長は、「たいへんなことをするまえは…くまもひともせみも よわくなるんですねぇ」とつぶやき、「このせみは、きっとすごいせみになりますねぇ!」とニコニコしながら店員さんに話すのでした。なんてじんとくる言葉……。

そして不意に言われたその言葉に、少しハッとしたような顔をみせた店員さんは「この青い夏空の下で…飛び立つ日がまだまだ遠い事を感じる僕でした…」。そう心の中で思う姿は、いつか訪れる日のことを普段から心に留めているのが伝わってくるようで、そんな想いに切なさを覚えつつ、その日は「まだまだ遠い」という言葉と同時に店長の言葉を考え、ボーッと青い夏空を眺めていたくなる……そんなお話でした。
また蝉といえば、第163話「せみのこえ」(参照)を思い出す人も多かったようです。「なかなくなったせみは、なにをしていますか?」と聞く店長に、「やっぱり僕は、本当の事を教えたい」と思う店員さんのエピソードが印象的で、その事実を知っての店長の言葉だと考えると、より意味が深く感じられるかもしれません。
あの夏の日があって今がある……(参照)

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